ニュージーランド(以下NZ)の永住権保持者には、この国に居住する義務がない。これがアメリカのグリーンカードだと、国外滞在が6カ月を超えた辺りから要注意となり、1年を超えると居住放棄とみなされ居住権を失効する恐れがあるという。そう考えると、一度取得すれば失効期限がないNZの永住権は、複数拠点生活を希望する人達にとって大変有難い存在だろう。

但し今現在のNZの法律では、これから自分が住む為の家を買う場合、居住者は年間183日以上NZに居住している一般住民 (ordinary residents) であることが求められている。もちろんNZパスポートを持つ市民であればその制限はないし、共同で物件を所有する人(配偶者等)がNZ市民であれば、そこも問題はない。また居住権(レジデンスクラスビザ)を持つ一般住民であれば住宅購入に何ら支障はないが、NZに住み始めて1年未満または暫く国外に住んでいた居住権保持者で帰国し1年未満の場合は、OIA(Overseas Investment Act)の許可(Consent)を申請し、年間183日以上NZに居住することを宣誓する必要がある。
そんな中、2026年3月6日より、AIP保持者に関してだけは、居住日数の要件なしで$500万以上の物件が購入できる、もしくは建設できる様になった。
Active Investor Visa 通称AIPとは、ザックリ言うとリスク高めの投資なら$500万以上、堅実な投資なら$1,000万以上をNZ国内で投資することにより得られる永住権を前提としたレジデンスクラスビザのこと。2026年つまり今年の3月6日より、このビザを持っている人は、NZに居住日数の要件なく$500万以上の家を買うか建てるかできる様になったが、手続き上OIAの許可は必要だ。この許可を取得するのに要する期間は5営業日程度とNZに於いては異例のスピード感を提示している点に、この国が切実に富裕層の投資家を欲している様子が窺える。AIP保持者に居住義務無く一般市民には手が出せないレベルの不動産購入を許諾することで、多くの投資マネーをNZに流入させる水路が一つ開けたというところか。

長期不在の多い富裕層に人気のアパートメント

Hiroko Jenny
イェニー浩子1994年よりオークランド在住。ツアーガイド、クレジットカード会社、ブランド店勤務を経て不動産業界12年目。YouTubeでは不動産だけではないNZ情報発信中。
ブログ:https://ameblo.jp/harcourts-auckland/
YouTube:https://www.youtube.com/@hirokojenny7464
