手頃なチーズもハイレベル!ニュージーランドのチーズを知ろう

手頃なチーズもハイレベル!ニュージーランドのチーズを知ろう GOURMET

チーズの歴史

チーズの歴史は古く、紀元前3500年頃にメソポタミア地方でヤギや羊の乳から作られたのがはじめとされている。その後、ギリシャを経てローマ帝国やヨーロッパへと伝わり、大航海時代にはさらに世界中へ広がって、それぞれの風土や生活様式に応じて独自に発展を遂げていった。

チーズが初めて日本に伝来したのは飛鳥時代(6~7世紀頃)。仏教とともに乳牛の飼育技術がもたらされ、「蘇(そ)」と呼ばれるチーズの原型が作られるようになった。当時は栄養価の高さから珍重され、高貴な身分の貴族しか口にできなかったという。やがて武士の台頭により蘇は作られなくなるが、江戸時代に八代将軍徳川吉宗が白牛を輸入し、その牛のお乳から薬の一種として「白牛酪(はくぎゅうらく)」を作り始めた。日本で現代のような西洋型チーズが作られ始めたのは1875年(明治8年)。北海道の開拓使七重開墾場でアメリカ人獣医師のエドウィン・ダンがチェダーチーズの製造方法を教えたという。第二次世界大戦中、チーズ作りは一時中止されたが、戦後に復活。東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)以降からはナチュラルチーズも親しまれるようになり、一般家庭の食卓にも定着した。

ニュージーランドのチーズとは

ニュージーランドのチーズは、世界でも屈指の品質を誇る。そのおいしさを支えているのが、原料となるミルクだ。放牧が中心のニュージーランド酪農では、自然の中でストレスなく育つグラスフェッド牛から、豊かな風味の良質なミルクが生まれる。この恵まれた環境こそが、高品質なチーズづくりの土台になっている。

スーパーマーケットで購入できるチーズの中で人気が高いのは、大手乳製品会社が製造するブロックチーズ。500gや1kgなど大きなチーズの塊で、スライスしてサンドイッチに挟んだり、調理に使ったりと日常的に食されている。チーズの種類にもよるが、ニュージーランドのチーズは比較的クセがなく、マイルドで食べやすい。また、過去30年間で、ニュージーランド産チーズの種類は飛躍的に増加した。伝統的なヨーロッパのスタイルを地元風にアレンジしたものや、ニュージーランドの伝統や地元の食材を活かしたチーズなどが登場。牛乳はもちろん、ヤギ乳、水牛乳、羊乳を使ったチーズも評判だ。近年は小規模チーズメーカーで才能あふれる職人が手がけるクラフトチーズも多数生産されている。

グラスフェッドの羊や牛、ヤギ

チーズの保存方法

チーズは種類によって日持ちが異なり、未開封なら1ヵ月~半年、開封後は2日~3週間程度と幅広い。開封後は乾燥を防ぎ、空気に触れさせないことが鉄則だ。ラップやアルミホイルで包んでから密封容器やジッパー付きの保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に保管するのがベスト。また、チーズは匂いを吸収しやすいので、魚やキムチといった匂いの強い食べ物と一緒に保存しないこと。すぐに食べきれないほど量が多いなら、使いやすい大きさにカットしてから密封して冷凍庫へ。ただし解凍すると食感や風味が落ちやすいので、ピザなどの加熱調理に使うとよい。冷凍庫での保存期間の目安は1ヵ月。

ニュージーランドで楽しめる主なチーズ

ナチュラルかプロセスか

チーズはナチュラルチーズ(Natural Cheese)、プロセスチーズ(Processed Cheese)の2つに大きく分けられる。ナチュラルチーズは乳を菌や酵素の力で発酵させた食品で、世界に1000種類以上が存在する。生きている乳酸菌や酵素により、チーズになってからも風味が変化することが特徴。

プロセスチーズはナチュラルチーズを加熱・乳化・形成・殺菌したもので、それ以上成熟が進まないため風味が一定に保たれ、保存性が高い。ニュージーランドではどちらも流通しているが、ナチュラルチーズのほうが好まれる傾向がある。

チーズはナチュラルチーズ、プロセスチーズの2つに大きく分けられる

ナチュラルチーズのタイプは7つ

フレッシュタイプ
熟成させずにそのまま食べるタイプ。爽やかな酸味があり、水分は多め。カッテージチーズ、クリームチーズ、モッツアレラなど。

白カビタイプ
表面に白いカビを植え付けて熟成させたチーズ。内部は白またはクリーム色で、熟成が進むと中がとろりとやわらかくなる。カマンベール、ブリーなど。

青カビタイプ
青カビをチーズの内部で繁殖させ、熟成させたもの。塩気が強く、濃厚な風味が特徴で、総称してブルーチーズと呼ばれる。ゴルゴンゾーラ、スティルトンなど。

ウォッシュタイプ
表面を塩水や酒で洗いながら熟成させたもの。匂いが強くてツウ好みだが、味はマイルド。エポワス、タレッジョ、モンドールなど。

シェーブルタイプ
ヤギのミルクを原料としたチーズ。「シェーブル」とはフランス語でヤギのこと。独特の風味とコクがある。ヴァランセ、クロタン・ド・シャヴィニョルなど。

セミハードタイプ
工程の中でプレスをし、水分をやや抜いて作る比較的硬めのチーズ。保存性が高く、食べやすいのでチーズ初心者にもおすすめ。ゴーダ、ラクレットなど。

ハードタイプ
セミハードタイプよりさらに水分を少なくした硬くて重量があるチーズ。熟成期間が長く、旨味が凝縮される。チェダー、エダムなど。

ミルクによって風味が変わる?
牛・ヤギ・羊のチーズの違い

チーズの多くは牛乳をベースに作られる。牛乳を原料にしたチーズはマイルドで食べやすく、甘みとコクのバランスが絶妙。また、チーズの製造方法によって味の幅が広いことも特徴だ。

シェーブルタイプのヤギ乳チーズ(ゴートミルクチーズ)は、草の香りが感じられ、酸味が強くシャープな印象のものが多い。羊乳チーズ(シープミルクチーズ)も草の香りがするが、ヤギ乳チーズよりは控えめ。牛乳よりも脂肪分が多く、ピリッとした塩気とコクがある。

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