冬も深まり、まだまだ寒さが続くこの季節、食卓に並ぶ機会がぐっと増えるのが、かぼちゃです。スープやお肉料理の付け合わせとしてローストにするのが、ニュージーランドでは定番の食べ方ですね。
夏の終わりに収穫されるかぼちゃは日持ちがよく、数か月かけて甘みと深みを増し、冬になる頃には私たちの体をやさしく支えてくれる食材へと育ちます。日本では昔から、「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」と言われてきました。栄養を蓄えたかぼちゃを冬にいただくことは、寒さの厳しい季節を健やかに過ごすための、先人たちの暮らしの知恵だったのでしょう。


ニュージーランドでは、さまざまな種類のかぼちゃが栽培されています。なかでもよく見かけるのが、軽やかな味わいで料理の幅が広いクラウン、しっとりとして甘みが強く、日本向けにも輸出されているバターカップ、そして、なめらかなスープに向くひょうたん形のバターナッツです。それぞれに異なる味わいや食感があり、料理に合わせて使い分ける楽しさがあります。
今回は、冬の養生おやつとして、水分が少なく、ねっとりとした食感のバターカップを使います。蒸して自然な甘みを引き出し、もち粉と合わせて、かぼちゃの風味豊かな白玉に仕上げます。
そこへ、シナモンシロップ、小豆、クルミ、黒ごまなど、お好みのパートナー食材を添えます。それぞれの食材が持つ香りや食感、昔から伝わる小さな働きを重ねることで、寒い季節の心と体をやさしくいたわる一皿になります。
冬の養生を支える食材たち、それぞれの食材の特徴をご紹介しましょう。
- かぼちゃは、寒い季節の体を養い、冬の食卓を支えてくれる食材です。
- シナモンは、甘く温かな香りで気分をほぐし、体を内側から温めてくれます。
- 小豆は、昔から体の水分の巡りを整える食材として親しまれてきました。
- クルミは、乾燥しがちな季節にうれしい食材で、香ばしさとコクも添えてくれます。
- 黒ごまは、髪や肌のうるおいを支える食材とされ、豊かな風味と彩りを加えます。

寒さで縮こまりがちな季節だからこそ、温かいつぶあんを添えて、ほっと一息つくのもおすすめです。ホイップクリームやプレーンヨーグルト、バニラアイスクリームと合わせれば、洋風のデザートとしても楽しめます。
ひとつのレシピから、その日の気分や季節に合わせて、さまざまな楽しみ方が広がります。寒い季節のおやつ時間が、少しでもあたたかく、楽しいひとときになりますように。
材料(約20個分)
バターカップかぼちゃ:(皮と種を除いたもの)正味250g
お好みのシュガー(今回Raw Sugarを使用):40g
もち粉(Glutinous Rice Flour):80g 前後
お好みのアレンジで・・・
●シナモンシロップ(水100ml、Raw Sugar 80g、シナモンパウダー小さじ1/2を混ぜ合わせて火にかけ、沸騰後、1~2分弱火で加熱したら火を止める。常温で保存中にシロップが固まった場合は、容器ごとぬるま湯につけると元の状態に戻ります)
●つぶあん (お手軽つぶあんの作り方は下記ご参照ください)
●ローストしたクルミ
●煎りごま・黒
●バニラアイスクリーム
●プレーンヨーグルト
●ホイップクリーム

作り方
① かぼちゃを蒸し、熱いうちにつぶしてペースト状にする。
② シュガー(あればraw caster sugarを、混ざりやすいです)を加えて混ぜる。もち粉を数回に分けて加えながら硬さを耳たぶくらいに調節し、ひとまとめにする。
③ 約15gずつ丸め、中央を軽くくぼませる。
④ 沸騰した湯の中に入れて茹で、浮き上がってからさらに1〜2分茹でる。
⑤ 冷水を入れたボウルにとり、荒熱をとる。
⑥ 鮮やかなかぼちゃ白玉は、シナモンシロップをたっぷりかけてシンプルに。温かいつぶあんを添えれば、ほっとする和のおやつに。アイスクリームやヨーグルトと合わせれば、洋風のデザートとしても楽しめます。仕上げにローストしたクルミや黒ごまを散らすと、香ばしさと食感が加わります。
ポイント
白玉の保存
白玉は、茹でたてがいちばんやわらかく、おいしくいただけます。 一方で、冷蔵保存すると時間とともに固くなってしまいます。
多めに作る場合や食べきれなかった場合は、冷凍保存がおすすめです。
茹でて冷水にとった白玉の水気を切り、一つずつ重ならないように並べて冷凍します。凍ったら保存袋に移して冷凍保存してください。
食べる時は、凍ったままなら熱湯に2分ほど入れて弱火で温めてください。常温において少し解凍されているなら、熱湯に1分くぐらせると、作りたてに近い、やわらかな食感が戻ります。
手軽につぶあんを作る
ニュージーランドのスーパーで手に入る小豆の水煮缶(400g)を使えば、手軽にお好みの甘さのつぶあんを作ることができます。
〈無塩の小豆缶の場合〉
小豆を鍋に移し、缶汁はお好みで半量ほど加えます。弱火で10~20分、お好みの柔らかさになるまで煮てから、お好みの量の砂糖を加えます。
※小豆缶の缶汁には旨味があるので、少し加えると風味よく仕上がります。全量加えると水分が多くなり、粒あんというよりぜんざいに近い仕上がりになるため、粒あんには半量程度がおすすめです。
〈塩入りの小豆缶の場合〉
初めに塩味が付いている小豆は甘味が入りにくいため、まず塩抜きをします。小豆をザルにあげて流水で軽く洗い、その後1〜2時間水に浸けます。水気を切って鍋に移し、水約1/2カップを加えて10~20分、お好みの柔らかさになるまで煮てから、お好みの量の砂糖を加え、最後に味を見てからお好みで塩をひとつまみ加えて仕上げます。(この場合、塩気の入った缶汁は使いません)

佐々木由美さん
料理家ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で14年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。ニュージーランドの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。
【Email】japanese.cuisine.wanaka@gmail.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka お料理教室の情報
【IG】yumi.matcha.wanaka 創作和菓子とお茶 / wa.table.wanaka 季節の料理

