知っておきたい不動産売買方法オークション編

知っておきたい不動産売買方法オークション編LIFESTYLE
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不動産の売買方法にはオークション、テンダー、期日設定、価格協議、価格設定等があります。オークション以外であれば、オファーを入れる際、買い手は『条件』をつける事が可能です。条件とは『金融機関でローンが組めた場合』、『ビルディング・レポートやLIMレポートの結果に満足出来た場合』、『弁護士の承認が取れた場合』、『〇月〇日までに自宅がXXXドル以上で売れた場合』といったものが代表的で、売り手と買い手が合意した期日までに、追記条項がすべてクリアになれば、契約締結となります。

ただし、オークションの場合は、売買契約書に条件をつける事ができませんので、経済的に購入可能であり物件に対しても満足している必要があります。オークション以外の売買方法では仮契約期間を設けられるのに対し、オークションではいきなり本契約になると解釈してください。つまりオークションで購入が決まってから建物の欠陥を見つけても後の祭り。弁護士との相談、ビルディングレポートの取得やLIMレポートの精査は事前に済ませておきましょう。また、金融機関から事前承諾があっても、物件によりローンが組めない事があります。オークション参加前に、必ず借入先に確認を取ってください。特に2004年の建築法改定以前に許可された、1990年代から2000年代初期のプラスター住宅の場合は、水漏れのリスクが高いので要注意。ローンを断られる場合もあります。

オークションでは、リザーブ額が設定されています。リザーブとは、売却が約束された最低価格の事。売り手とオークショニア、リスティング・エージェントといった関係者以外には知らされません。最高ビッドがこの価格に到達しなければ、売り手に売却の義務は生じませんが、オークション中の交渉によりこの額が引き下げられる事もあります。

Hiroko Jenny
イェニー浩子

2016-17年ハーコーツ・セントラル・オークランド支店でセールスNo.1を記録。
現在は同社ミルフォード支店に所属し、東奔西走の日々。

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2019年9月号掲載