ニュージーランドで活躍するアスリートたち ー 馬場敬子さん

ニュージーランドで活躍するアスリートたち 2023 Oceania and Pacific Cup Artistic Championships 金メダリスト 馬場敬子さん SPORTS

昨年9月のオセアニア大会に引き続き、名称をパシフィックカップに変えて今年8月にオーストラリア・ブリスベンで行われたローラースケート選手権大会でも金メダルを獲得、実質二連覇を成し遂げた馬場さん。その道のりは決して平坦なものではなかったそう。50歳を過ぎてから始めたローラースケートで国際的に活躍する馬場さんの強さの秘訣は何か。

Q.まずは2大会連続優勝おめでとうございます!強さの秘訣は何でしょうか?

昨年GekkanNZに記事が掲載された後に、日本大使館の方に「金メダルとは驚きです」とコメントをいただき、連覇を狙う意思が芽生えました。お名前も存じませんが、在外選挙認証を扱って下さった係の方、ありがとうございました。

しかし、私自身は、自分が強いと思ったことはありません。
昨年の優勝は、オセアニア大会(今年からパシフィックカップ)2カ月前にタラがコーチになってくれたおかげで、幸運な偶然でした。

今年に入ってからは、苦難の連続でした。3月に足に負担がかからないスケート靴を新調し、1カ月後の地区大会に向けて練習しましたが、膝に痛みが出て大会の5日前に出場を辞退。それから6月始めまでは休養とリハビリに費やし、7月の全国大会にはどうにか間に合わせましたが、結果は3位でした。8月のパシフィックカップでは優勝する事が出来ましたが、「強さ」には縁のない、危なっかしいシーズンでした。

今回の勝因は、コーチのタラがNZ全国大会で初めてマスターズの試合を見たことで、ジャッジ達が何を求めているかを見つけたことです。全国大会からパシフィックカップまでの4週間を、高得点につながる滑りの練習に費やすことができました。強くなるためにコツコツと苦手を克服する努力をしていきたいと思います。パシフィックカップが満足な結果に終わって嬉しく思います。

ネルソンのチームメンバー達

Q.前大会と比べて、大会で周囲の選手たちの去年とのレベルに違いを感じましたか?

今まで私が一度も勝ったことがない、NZ全国大会優勝者のターニャが出場していました。AUS選手たちは自国開催という条件の良さで、前回よりも出場者が多く、後で分かった事ですが精鋭揃いだったようです。しかし私はターニャ以外の選手を知らなかったので、ひたすら自分のパフォーマンスに集中しておりました。

表彰式の直前にオフィシャルの方が結果用紙を持って来られた時、自分の名前が一番上にあるのを見て涙がこぼれてしまいました。ただ信じられなくて頬っぺたをつねりましたが痛いのかどうかさえ分からなくて。「連覇」が実現した瞬間でした。

Q.近年、ローラースケートの人気が再燃しているようです。どんな人にオススメのアクティビティでしょうか?

特別な体力が必要なスポーツではありません。歩ける人なら誰でも始められます。しかし相性もあるので、2、3回試してみたら自分に合っているかどうか分かると思います。多くのスケートリンクは屋内なので、天気や季節に左右されることが無く、また夏場も日焼けの心配がないのもいいと思います。

Q.馬場さんは大人になってからローラースケートを始められたようですが、ローラースケートは大人の初心者にも始めやすいスポーツですか?

大人の初心者にもできますが、恐怖心が邪魔をすることはありますので、始めやすいとは言えません。スキーやアイススケートの経験があれば、馴染み易いと思います。大人で始める人は、週に3~4日リンクに通っていれば必ず滑れるようになります。私は自分の子ども達のレッスンの為に週4回リンクに行き、その都度滑っていました。私が滑れるようになったのは子ども達のおかげだと思っています。

Q.今後の目標がありましたら教えてください。

目標は、来年のシーズンも現役を続けることです。やる気はあっても、やはり身体が老化を始めています。基礎体力作り、休養、栄養面など、総合的な注意が必要だと感じています。スケートコーチの資格を出来るだけ早く取ることも目標の一つです。

馬場敬子さん Keiko Bamba

1957年生まれ、66歳。京都府出身、ネルソン在住。NZ在住歴28年。日本での職業は看護師。子どもの習い事の影響で自身もローラースケートを始め、2022年オセアニア・アーティスティック・ローラースケート選手権大会で初優勝を飾り、今年は実質二連覇を達成。家族は、夫、娘2人、犬1匹。趣味は料理。

コーチのタラさん(左)と馬場敬子さん(右)

2023年11月号掲載
Text: Sayaka Mori

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