習慣作りの壁とコツ

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食生活のヒント さまざまな食文化を楽しめるニュージーランド。ヘルシーに違いを楽しむコツをご紹介。

人生というの名のキャンバスに、色が重ねられて出来た食生活。体に染みついた習慣を変えるには何が必要でしょうか。

完璧な理想を目指すのではなく

健康的な食生活に切り替えようとしても、なかなか続かないものですね。私も、『食と健康』を仕事にしているのに健康問題が降りかかってきてしまい、さあ軌道修正!と食生活を見直したことがあります。習慣化された思考(や嗜好)を新習慣に定着させるのは簡単な事ではありませんでした。

私が失敗したのは、目標に到達するために、自分の身の丈を考えずに最初からハードルを高く設定してしまったことです。完璧を求めるがあまり、気が重くなり、やらなくなる。これでは習慣化はしません。 〝不完全な行動imperfect action〟でもいいじゃない。やらないよりはいいよね!くらいに思うようにしたところ、動き出しやすく、そして続けやすくなりました。新しい食習慣を確立するには、ハードルを下げることのほか、強い動機付けや、応援、自己投資が役に立ちました。どうして食生活を変えたいのかという目的をはっきりさせ、また、周りの理解が得られるように働きかけてみましょう。

まずは朝の習慣から

眠っている間にも、私達の体からは多くの水分が失われています。朝一番に水(さ湯)を飲むことは、身体の機能を正常に働かせるためにとても大切です。

朝一杯の水に、レモンやライムをプラスすることで、より元気に一日を過ごせます。レモンやライムには老化や動脈硬化、がんなどと関係がある活性酸素を軽減させるビタミンCのほか、皮の部分にエリシオンという強力なポリフェノールが含まれています。

作り方は、無農薬かつノンワックスのレモンやライムを洗い、コップ一杯のぬるま湯に、半個分のおろした皮としぼり汁を入れるだけ。レモンは丸ごとでも、果汁と皮を別々にしても冷凍することができます。冷凍してもビタミンCやクエン酸などの栄養素は保たれるのでご安心ください。

私たちの身体に備わっている、活性酸素を抑える働きは年齢とともに減少していきます。レモンやライムを使って外から補うことを習慣づけるとよいでしょう。アンチエイジングの効果も高まりますよ。

Kuniko Maruyama
Kuniko Maruyama
丸山 国子

チャイルドケアセンターで食事ケアに携わる。
東京の糖尿病専門病院に管理栄養士として勤務後、2015年よりNZ在住。

【Web】https://www.umamilife.net/
【Facebook】うま味ライフ

2021年1月号掲載