オークランド中心部の大気質、劇的に改善
カウンシルの主任大気質科学者グスタボ・オリバレス・ピノ(Gustavo Olivares Pino)氏によると、2020年以降、自動車の排気ガスに関連する主要汚染物質「二酸化窒素(NO₂)」の濃度が市内中心部で約50%減少したことが明らかになった。市全体でも、過去10年間で毎年約10%ずつ減少しているという。市中心部の自転車専用道路の整備、EVバスの導入、燃料基準の向上、車両技術の進歩といった長期的な戦略が実を結んだ。人口と車両数が増加しているにもかかわらず、大気質が改善傾向にあるのは一定の成果と言えるだろう。オークランドは海風により大気の汚染が流されやすいという地理的利点はあるものの、汚染の多くは依然として地元で発生している。さらなる改善に向け、電気ヒートポンプのような低排出暖房への切り替えや低排出車への移行、環境データポータルの活用による現状把握が推奨されている。

Wellesley Streetの交通アクセス大幅に改善
オークランド中心部ウェルズリー・ストリート(Wellesley Street)が、長年の工事を経て、より安全で快適な「歩行者と公共交通優先の」街並みへと進化を遂げている。2026年後半に開通が予定されているシティ・レイル・リンク(CRL)の「テ・ワイホロティウ駅(Te Waihorotiu Station)」開業に向け、バス、鉄道、徒歩、自転車を繋ぐ主要なゲートウェイへと刷新。地上では歩道の拡充、新しいバスシェルターの設置、街灯やベンチの整備が行われ、地下では150年前の水道システムがリニューアルされた。特にアルバート・ストリートからクイーン・ストリート間では、毎日午前7時から午後7時までバス専用レーンが導入され、公共交通の優先順位が高められた。同エリアのバス利用数は、現在の1日1,300台から2032年には2,200台まで増加する見込みで、大学や商業施設、国際会議場などを結ぶ重要な動脈となるだろう。

Sounds of Tāmaki Makaurau:5月多彩なステージが開幕
ニュージーランド音楽月間である2026年5月、地元の才能を称える音楽プログラム「Sounds of Tāmaki Makaurau」がオークランドで開催される。ユネスコ音楽都市の認められた都市として、新人からベテランまで幅広くスポットライトを当て、市内のコミュニティセンターなど公共施設で高品質な音楽体験を提供する。「Stand Up Stand Out 」出身者ら若手アーティストが次世代の才能を披露するショーケースや、多文化都市オークランドを象徴する先住民や移民コミュニティの多様な音楽を融合させたコラボレーション・プラットフォーム「This Place Here」、アメリカのNational Public Radioにインスパイアされた中央図書館でのライブ&インタビューシリーズ、オークランドのライブ音楽の歴史を振り返る展示「Encore!」、無料のカパ・ハカ公演など、街中が音楽と物語で溢れる一ヵ月となる。詳細は公式サイトで確認を。

廃棄物調査:家庭ゴミの6割以上が再利用・リサイクル可能
南部埋立地(Southern Landfill)に送られる廃棄物の実態を調査したところ、44%はコンポストやリサイクルなど別の方法で処理できたはずだったことが判明した。埋立地には毎週、2,015トンのゴミが運ばれているが、そのうち509トンは家庭ゴミで、ゴミ全量の4分の1を占めている。家庭ゴミに限っていうと、約64%にあたる326トンが他の方法での処理が可能だった。特に食品廃棄物が最大の問題で、家庭ゴミの3分の1以上にあたる184トンを占めている。紙、プラスチック、ガラスなど、リサイクル可能な資源の約10%が依然としてゴミ箱に捨てられている。ただし、2018年の調査時と比べ人口が増加したにもかかわらず、市民1人あたりのゴミの排出量は減少するなど、改善の兆しもみられる。カウンシルは、食品ロス削減の啓発、修理・共有拠点の活用の推奨、建設資材の再利用の研究など、多様な取り組みを支援している。

ウェリントンの固定資産税、国内最高水準に
カウンシルは、経済調査機関「Infometrics」社に委託して作成した報告書「ウェリントン市の固定資産税負担能力調査(Wellington City Rates Affordability Research)」を発表した。2027-37年の長期計画と予算策定に向けた基礎資料として、国内主要10都市を対象に比較。世帯収入に対する税負担率(affordability)を分析した。結果、ウェリントンの固定資産税は、調査対象都市の中で最も高額の部類に入ることが判明した。住宅用固定資産税は世帯収入の5%超が「負担過多」と言われるが、平均で世帯収入の3.8%を占め、オリエンタル・ベイ(Oriental Bay)地区など一部地域では国内最高額の7.5%に達した。商業用不動産の固定資産税は資本価値に対する比率が2.4%で、調査対象都市で最も高かった。カウンシルは市民の経済的苦境を認め、2026/27年度の増税予測を当初の12.7%から7.4%へ抑制する方針を示している。

テ・ヌクアオ・ウェリントン動物園120周年
1906年に設立された国内初の動物園、テ・ヌクアオ・ウェリントン動物園(Te Nukuao Wellington Zoo)が今年、創立120周年を迎えた。世代を超えて市民の思い出の場所となっており、学校の遠足や家族の行事を通じて地域の宝(taonga)として親しまれている。国内最古の保全組織としても進化を続けており、これまでに5,000頭以上の在来種を治療。2013年には世界初のカーボンゼロ認証動物園となるなど、世界的な保全リーダーとしての地位を築いている。創立120周年を迎え、同園はアクセシビリティの向上や気候変動への対策、そして新しいライオン展示エリアのオープンを予定しており、持続可能で、コミュニティと共に歩み続ける未来を見据えている。同園の最初の住人であるライオンの「キング・ディック(King Dick)」は、現在はウェリントン博物館に剥製が展示され、今も街の歴史の一部となっている。

新スタジアム「One New Zealand Stadium at Te Kaha」でテープカット
3月27日、市長のフィル・メイジャー(Phil Mauger)氏により、市内最大の建設プロジェクトである多目的アリーナ「One New Zealand Stadium at Te Kaha」の開場式が行われた。総工費6億8,300万ドルを投じたこのスタジアムは、期限内かつ予算内で完成。建設には約4,000人が携わり、地元カンタベリーや南島の企業が中心となって経済を支えた。名称の「Te Kaha(不朽の強さ)」は先住民(mana whenua)から授かり、外観や座席のデザインには地域の歴史やマオリの文化が深く反映されている。全天候型の屋根を備え、コンサート時には37,000人以上を収容可能。イベントに合わせて規模を柔軟に変更できる世界クラスの施設だ。震災復興の大きな節目となるこのスタジアムは、市民が誇りを感じ、新たな思い出を作る場所として期待されている。開幕イベントはスーパーラグビー・パシフィックの「スーパーラウンド」だった。

ニューブライトン・モール2026年末に向け大規模改修
10年前から構想があったニューブライトン・モール(New Brighton Mall)の改修計画がついに承認され、2026年末の完成を目指して動き出した。総予算は420万ドルで、工期は約12週間を予定。プロジェクトの主な内容は、特製ベンチや植栽、芸術作品、LED照明を備えた中央広場の創設、排水機能の強化、防犯カメラの増設、街灯のリニューアルなどで、安全性と快適性を高めるのが目的だ。新しく舗装される路面には、モールに新たに贈られた「Te Ara Kuaka(オオソリハシシギの道)」という名称が刻まれる。また、モールの指定を「歩行者専用」から「共有ゾーン(Shared Zone)」へ変更し、自転車やスケートボードでのアクセスを容易にする。速度制限も時速30kmから10kmへ引き下げられる予定だ。この改修が周辺の施設や民間開発を繋ぐゲートウェイとなり、街全体の再生を加速させると期待が寄せられている。

クライストチャーチの水道水塩素消毒、現状維持の方針
カウンシルと水道事業局(Taumata Arowai)は、安全な水道供給を維持するために必要な事項を明らかにし、当面は塩素消毒を継続しながらインフラ整備を進める現実的な路線が定まった。クライストチャーチの地下水は世界最高水準の品質を誇るが、水源の水質が良好であっても、地下から蛇口に至る長い配管網の途中で汚染されるリスクがある。規制当局は、配管網全体の安全を重視しており、塩素による残留消毒を重要な防護策として位置づけている。同局は、かつてのような無塩素供給に戻すには、配管網やシステム全体の大規模な更新・改善が必要であり、莫大な投資が求められると説明。技術的には可能であっても、現在のインフラ状況では現実的ではないとの見解を示した。市は引き続き、配管の更新やネットワークの強化に向けた投資を継続しつつ、高品質で安全な水システムを維持していく方針を改めて示した。

情報提供:Auckland City Council / Christchurch City Council / Wellington City Council
