2025年9月申請開始、最長10年滞在可能に
ニュージーランド政府は、海外に住む親がニュージーランドに長期滞在できる新しいビザ「ペアレント・ブースト・ビジタービザ(Parent Boost Visitor Visa)」の導入を発表しました。これは家族の長期滞在を可能にすることで、スキルのある優秀な人材の誘致を目指すものと言われています。2025年9月29日から受付開始予定で、審査にはおよそ4カ月かかる見込みです。
本記事ではその概要と主な申請要件についてご紹介します。
ペアレント・ブースト・ビジタービザの概要
■ 滞在期間と特徴
- 最大5年間の複数入出国が可能なビザ。
- 条件を満たせば、さらに5年間の延長が可能(最長10年)。
- 注意点として、このビザは永住権申請に直結するものではなく、長期の訪問ビザです。
期間中は何度でも出入国が可能です。ニュージーランドと自国を行き来することを前提としています。基本的なコンディションはビジタービザと同様、12カ月の間に3カ月就学が可能、ニュージーランド内での就労は不可となる見込みです。ただし、今年上旬の「ノマドビザ」と謳われたビジタービザの政策変更に従い、ニュージーランド国外の企業へのリモートワークは可能である見込みです(その場合はビザのコンディションとは別に、税務責任にも注意が必要となります)。
主な申請要件
英語要件はありません。
■ スポンサー条件
•申請者の実子または養子で、かつニュージーランド市民または永住者であること。
•スポンサーは次の責任を負います。
○住居や生活費の支援
○医療費や緊急時の支援
○必要な場合の帰国費用や強制送還費用の負担
■ 経済的条件
3つの内、いずれかの条件を満たしている必要があります。
1.スポンサーの収入
○1人の親をスポンサーする場合、ニュージーランドの中央値賃金以上(共同スポンサーの場合は1.5倍)
○追加の親1人ごとに0.5倍の賃金が加算
2.親の収入
○単身:年額NZD $32,611.28以上
○夫婦:年額NZD $49,552.88以上
3.親の資産
○単身:NZD $160,000以上
○夫婦:NZD $250,000以上
■ 健康要件
•ビザ申請時、ビザを取得後3年目に健康診断が必須となります。
•条件を満たした医療保険を保持することも必須条件となります。ニュージーランドの医療制度に負担をかけない事が目的とされています。
医療保険が無効になっている期間があると将来のビザ申請や永住申請が不利になり、最悪の場合、ビザ取消や強制送還の対象になることもあります。
他ビザとの併用
ペアレント・ブースト・ビジタービザを申請中でも、ペアレントレジデントビザやリタイアメントビザへの申請やEOI(移民関心表明)は可能です。ただし、同時に保持できるビザは1つまでとなります。
まとめ
このビザ制度は、2027年に政府による見直しが予定されており、効果や改善点が検証される予定です。ニュージーランドの移民政策は、大幅な見直しが行われることも珍しくありません。政策が有効な間に申請を済ませてしまうことも考慮したい点の1つです。
K3資産運用チームでは、ビザに関する政策に加え、K3 Accountingと連携した税務アドバイス、ニュージーランドの法律に準拠した資金保護に関するアドバイス、そしてファンドマネージャー、銀行、各分野の専門家との連携を通じて、ビザ取得後の皆様の利益を最優先に考えたサービスをご提供いたします。


Yuki Yamashita
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