ACCの仕組み
ACCは1974年に設立された政府機関。国内で発生した事故によるケガを補償する制度で、治療費、リハビリ費用、ケガのために働けない間の収入補填(本来の収入の80%まで)などがカバーされる。障害が残った場合の一時金や継続的な給付、亡くなった場合の葬儀費用なども支払われる。財源は税金および会社や自営業者に課されるLevy(徴収金)。Levyは車の登録費用にも含まれている。
ニュージーランド国内の事故であれば、交通事故でもスポーツやレジャー時の事故でも補償対象となり、前述のとおり原因や過失の有無は問われない。
ただし、補償の範囲はケースバイケースで、治療費の一部が自己負担になる場合もある。さらに、多くの病院で手数料が別途請求されるため、たとえ全額カバーされることになってもある程度の費用が掛かることは覚えておきたい。
事故発生時にニュージーランドにいたすべての人に適用され、ワーキングホリデーメーカー、留学生、旅行者も補償対象。ただし日本への帰国費用や帰国後の医療費は含まれないので、必要に応じて海外旅行傷害保険などに加入しておくこと。
ACCで補償されないものは?
ACCは「国内で起きた事故によるケガ」をカバーするため、病気は対象外となる。病気を含む補償外の項目は、主に以下の通り。
- 病気、体調不良、伝染病
- ストレスや精神疾患(事故や傷害に関連する場合は除く)
- 加齢によるケガや症状(関節炎など)
- ほとんどのヘルニア
- 時間をかけて発生、進行するケガ(原因不明の腰痛など)
- 身体の一部を置き換えない器具や部品(ペースメーカー、メガネ、補聴器など)の損傷
- 日光や雪によるやけど
通常ACCへの医療費の請求は、医師など医療機関が代理で行う。カバーの対象となるか判断がつかない場合は医師やフィジオ(理学療法士)に相談しよう。
ACCで補償される治療法と再申請
ACCがカバーするのは、申請者のケガの回復に最適と思われる治療法かつニュージーランドの登録・認可を受けている機関が提供する、国内で一般的に認められているもの。治療が長引いたり、後遺症が残ったりしている場合は再申請することもできる。
ACCの承認前に自身が治療費を全額負担している場合、ACC承認後に支払った治療費の返金が受けられる。返金には治療費の領収証や医師の診断書が必要なので保管しておくこと。
ACCの収入補填について
事故によるケガが原因で仕事ができない場合、ACCから収入補填が受けられ、承認されると毎週指定の銀行口座に振り込まれる。支給対象となるのは、以下の条件を満たした人のみなので申請前に再度確認を。
- 雇用されている
- 事故でケガをして医療機関の診察を受けた
- ACCの補償対象と認められた負傷をしている
- 「特定の仕事のみ可能」または「仕事が不可能な状態」と明記された医師の診断書を持っている
また、申請時には以下の情報が必要となるので準備すること。
- 事故発生前4週間における各週の勤務時間および雇用の詳細
- 上司および給与担当者の連絡先
- 収入補填の振り込み先銀行口座
- IRDナンバーおよび税金コード
- 希望の支払日(通常の給与振り込み曜日と同じ曜日にするのが一般的)
自営業者または給与所得者以外の株主の場合は、ACCから本人または担当会計士への連絡や、前年度の確定申告の内容確認のために税務署に照会を行う場合もある。書類の不備等がない場合以外、審査は通常1週間以内に完了する。

