旬を楽しむ、ヘルシーレシピvol.6 夏の定番野菜、なすは皮ごと使って

旬を楽しむ、ヘルシーレシピGOURMET

 2022年1月号掲載

 ニュージーランドでも、季節折々の旬の食材を楽しみたいもの。今だから食べたいレシピをお届けします。

夏の定番野菜、なすは皮ごと使って

皮に豊富な栄養素あり

夏野菜、茄子(なす)の皮には、抗酸化作用を持つアントシアニンというポリフェノールや、むくみを取ったり血圧を下げる効果のあるカリウムといった栄養素が豊富に含まれています。ですので、むかずに皮ごと取り入れたいものです。しかしニュージーランドで一般的に出回っている米茄子は、日本の茄子に比べて皮が硬いのが特徴。気になる場合は最初に皮の上から斜めに隠し包丁(切れ目)を入れておくと良いでしょう。

茄子の“グリルびたし”も新定番に

旬の茄子を使って変わり寿司を作ってみませんか? 茄子の揚げびたしや茄子の煮びたしは夏の定番料理ですが、オーブンで〝グリルびたし〞にしても美味しいものです。味のしみ込んだトロりとした食感は冷やしても美味しく、すし飯との相性は抜群ですよ。『茄子の握り』や、海苔の代わりに茄子で巻いた『茄子巻き』は、サイズの大きい米茄子だからこそ活用できるアイデアです。ミョウガや青じそが入手可能でしたら、刻んでトッピングや付合わせにすると夏の極上味になるでしょう。

茄子の寿司『茄子握り』と『茄子巻き』

材料

米茄子:1個(約400g)
オイル:適量
★しょうゆ:小さじ4
★酒:小さじ2
★みりん: 小さじ2 
★ゴマ油(風味づけ):数滴
すし飯:適量
お好みの薬味
(ガリ、青じそ、ミョウガなど):適量

作り方

❶茄子は5㎜の薄い輪切りにする。ベーキングペーパーを敷いた天板に、刷毛で両面にオイルを塗った茄子を並べる(スプレーオイルでも可)。オイルは多めのほうが美味しい。
❷調味料★は、平たい器(またはバット)に合わせておく。
❸茄子をオーブンで10分ほどグリルする。上部に良い焼き色がつき、全体がやわらかくなったら取り出し、合わせておいた調味料に漬け込む。途中上下を返して全体に味を含ませる。
❹『茄子握り』は、一口大に握ったすし飯の上に茄子を巻くようにのせて、細く切った海苔を巻いて安定させて、完成。『茄子巻き』は、巻きすにラップを敷き、茄子を少しずつ重なるようにまんべんなく並べ、その上にすし飯を薄く敷きつめ、全体に炒りゴマ(分量外)を振って、巻く。巻きすを巻いたまま形を整え、落ち着いたら巻きすをはずし、ラップの上から切って完成。

 ひとくちメモ

薬味と共に盛付けましょう。細切りにしたガリをトッピングしても美味しいです。茄子には薄く味がついていますが、ショウガじょうゆ・ゴマ油じょうゆを添えても。

佐々木由美
佐々木由美さん
料理家

ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で10年。旬を取り入れ日本の文化・風習とともに紹介する季節のレシピは大好評。宿・ささの木(sasanoki.co.nz)も経営する。

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【FB】 Japanese cuisine cooking class@wanaka