ニュージーランドのインシュランス「働けなくなった時、住宅ローンはどうなる?」

ニュージーランドのインシュランス:働けなくなった時、住宅ローンはどうなる? LIFESTYLE

ニュージーランド在住日本人のための「モーゲージ保障保険」入門

ニュージーランドでマイホームを購入した方にとって、住宅ローン(モーゲージ)の返済は長期にわたる重要な責任のひとつです。特に30代から40代の働き盛りの世代は、仕事や家庭、子育てに追われ、健康への不安を感じる余裕すらないという方も多いかもしれません。しかし、もし突然の病気やケガで働けなくなった場合、住宅ローンの支払いはどうなるのでしょうか?

そんな万一のリスクに備える手段のひとつが、モーゲージ保障保険(Mortgage Protection Insurance)です。この保険は、病気やケガにより一時的に働けなくなった際に、毎月の住宅ローン返済額を保険会社が代わりに支払ってくれる仕組みです。

特に重要なのは、給付の基本条件として「週10時間以上働けない状態であること」が求められる点です。この状態を証明するためには、医師の診断書などが必要になります。

多くの保険プランでは、保険金の支払いは4週間〜52週間の待機期間を経て開始されます。つまり、働けなくなっても、契約時に選んだ待機期間が経過するまでは給付が始まりません。その後は、就業可能になるまで、または2年間、5年間、あるいは65歳までなど、設定された給付期間の上限まで支払が継続されます。

この保険は、生命保険(ライフカバー)のように死亡時にローン残債を一括返済するタイプではなく、「生きているけれど働けない状態」に対応する保障です。つまり、一時的に収入が途絶えた際の生活支援策として、非常に現実的な役割を果たしてくれます。中には、リダンダンシーに対する保障が付帯されたプランもあります。

保険料は、保障額や待機期間、支払い期間の設定に加え、年齢、性別、健康状態、職業のリスクレベルなど複数の要素によって大きく変わってきます。条件の組み合わせがやや複雑なため、詳細なプラン内容については、保険会社またはファイナンシャルアドバイザーに相談されることをおすすめします。

モーゲージ保障保険は、収入が途絶えた場合でも、住まいを守るための強い味方です。将来の不確実性に備える安心材料として、この機会に検討してみてはいかがでしょうか?

この文章は、ニュージーランド在住の永住者が Mortgage Protection Insurance  について理解を深めるための基礎的な情報を提供することを目的としていて、ファイナンシャルアドバイスではありません。より詳細な情報は、ファイナンシャルアドバイザーにご相談ください。

※リダンダンシー保障:会社都合による解雇(余剰人員削減や経営上の理由による契約終了)の場合に、一定期間、住宅ローン返済額を保険がカバーするオプション。自発的退職や懲戒解雇は対象外。詳細は保険会社の条件による。

新田 直人
新田 直人

15年以上の経験がある、政府登録ファイナンシャルアドバイザー(FSP55882)として個人保険(生命、健康保険)のアドバイスを提供します。日本語でお気軽にご相談ください。
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