高齢の主人公たちに訪れた非日常がもたらす友愛の物語「Jules」

映画「Jules」レポートスタッフブログ

Rotten Tomatoesでも高評価のこちらの映画がついにニュージーランドに上陸し、観た人の心を温かくしている。

老人ミルトンは娘に心配されながらも一人暮らしをしていたが、ある日の夜、彼の庭に異変が起こる。ミルトンと同じく、意見をまとめてシティカウンシルミーティングによくやってくるサンディとジョイスは、ミルトンの異変に気付き、彼女たち自らいつの間にか巻き込まれていく。人生の終盤を迎えている主人公たちが変わりゆく社会の価値観に翻弄され、家族とのすれ違いも起きている中で、彼らのもとに突如現れた宇宙からの客人のために奔走する。

全体的に優しい雰囲気の中に柔らかくもユーモアが散りばめられており、会場では笑い声がしばしば聞こえた。例えば三谷幸喜作品のような、クスッと笑える細かな人間らしいやりとりの中の面白みが好きなひとは本作を観てみると楽しめるのではないかと思う。

また、来場したこどもたちも驚く老人たちと宇宙人のやりとりが単純にコミカルで楽しめていたようだ。そして、観た後には温かく幸せな気持ちが残る、Lovely Little Storyだと言えるだろう。

© Jules
© Jules

書き手:まりも