飲酒運転で止められ裁判所へ。永住権保持者でも国外追放になることがあるのですか?

飲酒運転 LIFESTYLE
「困ったときの法律駆け込み寺」日本とは勝手が違い、戸惑うことも多いニュージーランドの法律。現役弁護士がお答えします。

2018年04月号掲載

Q. 数カ月前、飲酒運転で止められて裁判所へ行きました。
やったことを認めて罰金を払いましたが、最近、移民局から国外追放(deportation)になる可能性についての連絡が来ました。
永住権保持者でも国外追放になることがあるのですか?

保持期間と罪の重さが基準に

永住権(Resident VisaもしくはPermanent Resident Visa)を持っていても、刑法を犯し、有罪判決を受けた場合は国外追放になる可能性があります。国外追放の主な判断基準となるのは①永住権を取得してからの期間、②有罪判決を受けた罪の重さの2点で、簡単な表にまとめると左記のようになります(○印は国外追放の可能性有り)。

永住権取得から2年を経過していない人が飲酒運転で有罪になった場合を例にとってみましょう。飲酒運転で捕まり、アルコール検査の結果、濃度が一定基準を超えると、3カ月以下の禁固刑もしくは4500ドル以下の罰金刑 、加えて6カ月以上の免許停止の刑事罰が科せられます。実刑が罰金刑と免停処分だけで済むこともありますが、この刑罰そのものは『3カ月の禁固刑を求刑可能』であるとみなされます。そのため、このケースは禁固3カ月の実刑判決を受けていない場合でも国外追放の対象となるのでご注意ください。

一時滞在ビザの場合は?

ちなみに、ワークビザや学生ビザの場合は、永住権保持者と違って刑罰の重さの基準が設けられておらず、移民大臣(移民局)に「国外追放するのに十分な理由あり」と判断されると追放対象となります。

追放処分を免れる対応には、移民局へ行う弁明の機会と、移民局とは別管轄であるImmigration & Protection Tribunal (IPT)への上訴があります。どちらの場合も、個人もしくはご家族の状況を熟慮した上でレターおよび必要添付書類を提出するため、専門家へ依頼されることをお薦めします。

※本記事はあくまでも法律情報の提供を目的としており、法律アドバイスとして利用いただくためのものではありません。

弁護士 西村純一
弁護士
Junichi Nishimura
西村純一

ローズバンク法律事務所代表弁護士。オークランド大学法学部を卒業し、ニュージーランドで初の日本人弁護士となる。

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