懐かしい和菓子の味を、NZのキッチンでも楽しめるとしたら…?
スーパーやアジア系のお店でも最近は多種多様な食材を目にするようになり、簡単な和菓子なら手作りも可能です。今回は米粉と餅粉を使って作る生八つ橋をご紹介します。
米粉(Rice flour)はお米を挽いた粉で、アジアン・ショップではタイ産の商品が多く、パッケージには「粘米粉」と書かれています。餅粉(Glutinous rice flour)はもち米を挽いた粉で、こちらもタイ産が多く、袋には「儒米粉」と表記されています。
この二つの粉の配合で食感が変わるのも面白いところ。米粉を多めにすると団子のようにしこしことした食感に、餅粉を多めにすると大福や求肥のような弾力のあるつややかな食感に仕上がります。このレシピでは生地の扱いが簡単な割合(米粉7:餅粉3)で作りますが、モチモチ感がお好みなら、米粉6:餅粉4でも美味しくできます。ただし、餅粉が増えると生地がベタついて切りづらくなるのでご注意を!
生八つ橋は、焼き八つ橋とは違って、焼かずに仕上げたやわらかい求肥状のお菓子です。
基本生地をつくり、打ち粉の使い分けで、王道のフレーバーである『きな粉&シナモン』『抹茶フレーバー』『フルーツ・フレーバー』と、バリエーションが広がります。薄くのばした生地にこし餡やつぶ餡を包むのが定番ですが、クリームチーズ、ドライフルーツ、フレッシュフルーツ、お好みのアイスクリームなど、フィリングやデコレーションを工夫すれば、何通りものデザートにアレンジ可能です。つぶ餡・こし餡を使うと和風に、クリーム系を使うと一気に洋風に早変わり!いずれにしても作りたての美味しさは格別です。

作った八つ橋の皮はラップでしっかり包み、フリーザーで1か月ほど保存できるので、多めに作って冷凍保存すれば、忙しい時にも手軽に和風デザートの準備が整います。
材料:基本の生地(8x8cm)10~12枚分
米粉 70g
餅粉 30g
砂糖 80g
水 150ml
打ち粉
A(きな粉&シナモン):片栗粉 大さじ1 + きな粉 大さじ1 + シナモンパウダー 小さじ ¼
B(抹茶フレーバー) :片栗粉 大さじ2 + 抹茶パウダー 小さじ ½
生地作りの段階で抹茶小さじ1/4を加えると、中まで抹茶風味になります
C(プレーン・フレーバー+いちご):片栗粉 大さじ2、あとでストロベリーパウダー 少々
作り方
❶ 耐熱ガラス・ボウルに、米粉、餅粉、シュガーを入れて混ぜ、水を加えて全体をよく混ぜる。
❷ 電子レンジで1分加熱する。取り出して(水で濡らした)木べらで混ぜ、再び1分加熱。これ を繰り返して、全部で3分と30秒加熱する。
❸ 混ぜておいた打ち粉ミックス(A、B、又はC)の半量を台に広げ、❷をのせ、残りの打ち粉を少しずつかけて、めん棒で2㎜ほどの厚みになるまで伸ばし広げる。
❹ 基本形:8cm角に切り分け、餡をのせて半分にたたむ。
アレンジA:皮の中央に餡をのせ、皮にひだを寄せながらカップ型にし、いちごをトッピング。
アレンジB:皮を大きいサイズにカットし、クリームチーズを薄く塗り、スライスしたドライ・フルーツや甘納豆をのせてロール状に巻き込み、端からカットする。



❺ トッピングとして、きな粉、抹茶パウダー、ストロベリーパウダーなどを振って盛りつける。

佐々木由美さん
料理家ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で14年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。ニュージーランドの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。
【Email】japanese.cuisine.wanaka@gmail.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka
【IG】yumi.matcha.wanaka 創作和菓子とお茶 / wa.table.wanaka 季節の料理