暗いイメージの労働者階級映画をユーモアで払拭 ー 映画「Scrapper」

スタッフブログ-映画「Scrapper」の試写会/暗いイメージの労働者階級映画をユーモアで払拭 スタッフブログ

サンダンス映画祭で審査員大賞を受賞した映画「Scrapper」の試写会へいってきました。
今回の上映は映画館Rialto Cinemasです。

Rialto Cinemas
Rialto Cinemas

作品の雰囲気にぴったりなRialto Cinemasは、シネコンと異なる特色をもち、アート系や国際的な作品に焦点を当てている単館系ミニシアター。レトロ感満載でこじんまりとした出で立ちは、なんだか東京の飯田橋ギンレイホールや日本映画のみを上映する新宿テアトルを彷彿させる雰囲気。

映画「Scrapper」

今回の試写会「Scrapper」映画のストーリーは、「シングルマザーと暮らす12歳の女の子が母親の死後、誰の助けも借りずに一人で生活しているところに、ずっと疎遠だった父親が突然現れ、拒絶するものの彼の優しさに喪失に直面しながら成人へと一気に押し出される。」というもの。

あらすじだけだと、暗い悲しい物語のようですが、活気に満ちた楽しい想像力豊かな物語であり、キャラクターの各々の明るさに、上映中は客席からは終始笑い声がもれていました。

ロンドンを拠点に映画制作を行っているシャーロット・リーガン監督の最新作「Scrapper」はワーキングクラスに焦点をあて、コミュニティとの関わりを描いた作品を作りたいという思いからできた映画。

主人公ジョージアにぴったりな俳優を2年間探し続けたというリーガン監督。オーディションで、とにかくHome bargens(NZでいうとThe Warehouseのようなチェーン小売店)の話ばかりをする、ローラ・キャンベルに出会い、12歳なのにおばあちゃんみたいなこの子だ!と主役に抜擢したそうです。

この作品は、実験的なアプローチや感情豊かなストーリーテリングで、若い世代や社会の問題をテーマにしています。私としては、84分ではなく、もう少し深堀りしてほしい、パート2も見たいという気分でした。 8月29日から公開予定です。ぜひ、ほんわりとした二人のやりとりを劇場で味わってきてください。

書き手:コバンザメ

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