ニュージーランドニュース「アクト党、ニュージーランドの無期限永住ビザの廃止を提案」ほか

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アクト党、ニュージーランドの無期限永住ビザの廃止を提案

アクト党(ACT)は、ニュージーランドの無期限永住ビザ(Permanent Resident Visa)制度を廃止し、渡航権を維持するためには国内への居住滞在実績を継続的に義務付ける政策を発表した。現行制度では居住ビザ(Resident Visa)取得から2年後に無制限で再入国できる無期限永住権を申請可能だが、アクト党はこのビザの撤廃を提案。5年間の有効期限付き渡航権とし、5年ごとに通算730日以上ニュージーランドに滞在することを新たな更新条件とする。「永住権保持者が定住していない現行制度は不自然」とし、ニュージーランドとの継続的かつ実質的な繋がりを求めることで市民権取得への移行を促すのが狙い。ニュージーランド企業での海外勤務、軍人、市民権保持者の配偶者、人道上の緊急事由などがある場合は例外が認められる。本提案は、移民が国籍を取得する重要性の見直しと、制度の曖昧さ解消を目指している。

日系大手グループがNZ生命保険大手を買収へ

日本の第一ライフグループの傘下企業であるュージーランドの生命保険大手持株会社パートナーズ・グループ・ホールディングス(Partners Group Holdings Limited)が、同国生命保険大手フィデリティ・ライフ(Fidelity Life Assurance)を6億3,000万ドルで買収することで合意した。パートナーズ・グループはすでに同国生命保険大手のパートナーズ・ライフ(Partners Life)を所有しており、本買収によりニュージーランドを代表する生命保険大手2社が同じ傘下に入ることになる。フィデリティ・ライフは30万人以上、パートナーズ・ライフは34万人以上の加入者を抱えており、両社はそれぞれ独立した企業として営業を継続する。両社経営陣は本取引について、顧客へのサポート体制や投資能力を高めるとともに、第一ライフグループによるニュージーランド市場への強い信頼とコミットメントを示すものだと評価している。

ニュージーランドとオーストラリアの海軍連携強化策「Plan Tasman」

ニュージーランド海軍とオーストラリア海軍は、両国海軍のさらなる連携強化を目指す包括的な協力協定「プラン・タスマン(Plan Tasman)」に署名した。本協定は、オーストラリア海軍副長官のダレン・グローガン(Darren Grogan)少将とニュージーランド海軍副長官のカール・ウッドヘッド(Karl Woodhead)准将により締結された。人事、訓練、能力開発、実戦対応、技術・規制、国際的エンゲージメントなど多岐にわたり協力を深化させる。160年以上にわたる歴史的協力関係をベースにしつつ、従来の「伝統に基づく協力」から「設計段階からの本格的な統合」へと戦略的アプローチを転換・強化する。両国海軍は、近年の中東での違法薬物密輸取り締まりを狙いとしたAnzac Tiger作戦においてインド海軍と共に協働するなど、現場での実績を重ねており、今回の協定により共同運用や相互訓練の枠組みが一段と強固になる。

2026年8月貿易収支:輸出好調も、赤字幅拡大

ニュージーランド統計局(Stats NZ)の発表によると、2026年8月の物品輸出額は前年同月比15%増(8億8,800万ドル増)の67億ドルと好調を記録した。しかし、輸入額も同13%増(9億2,400万ドル増)の80億ドルへと大きく膨らみ、輸出の増加分を輸入の増加分が上回る形となったため、結果として月間の貿易赤字は13億ドルのマイナスを記録した。輸出全体を押し上げたのは、粉ミルクやバターなどの乳製品とアルミニウムで、国別では、木材や果物が好調な中国、原油や貴金属が伸びた豪州、医療機器やアルミニウムの需要が高まった日本への出荷が急増した。輸出の好調を相殺したのが、機械類および電気機器の大幅な輸入増だ。特にコンピュータの輸入額が前年の2倍に急増したほか、建設用重機や電気機器、スマートフォンや蓄電池などの旺盛な需要が輸入総額を押し上げ、赤字幅拡大の直接的な要因となった。

第54期ニュージーランド議会が閉会、選挙戦へ突入

ニュージーランドの第54期議会は9月23日午後の休会討論をもって最終会期を終え、総選挙に向けた各党の攻防と自党実績のアピールが展開された。国民党(National)のラクソン(Luxon)首相は3党連立の安定性と新税導入なしの原則を強く強調し、過度な増税に依存する野党を批判した。アクト党(ACT)のシーモア(Seymour)党首は歳出削減や条約原則の議論着手を、NZファースト党(NZ First)のピータース(Peters)党首は保守的価値観の法案実績や太平洋地域への外交成果をアピールした。野党陣営では、労働党(Labour)のヒプキンス(Hipkins)党首は現政権の生活費危機への対応不備を、緑の党(Green)のスワブリック(Swarbrick)党首は気候変動対策の停滞や福祉削りを非難。マオリ党(Te Pāti Māori)のワイティティ(Waititi)党首は、現政権を近年で最も反マオリ・反労働者的と弾劾して政権交代を強く呼びかけた。

社会

ニュージーランド純移民数が約2年ぶりの高水準に回復

ニュージーランド統計局の最新データによると、2026年7月までの年間純移民数(流入者数から流出者数を引いた数)が20,300人の純増となり、2024年12月以来初めて2万人を超えた。前年同期の9,600人増から大幅な回復を見せている。年間移民流入数は前年比5%増の134,400人、流出数は4%減の114,100人となった。中国、インド、フィリピン、スリランカからの移住者が全体の伸びを牽引している。7月だけで5,200人の純増を記録。大学の2学期開始時期にあたるため、7月中の流入者の約4割を学生ビザ保持者が占めた。ニュージーランド人の最大の流出先であるオーストラリアの労働市場の減速に伴い、オーストラリアに渡るニュージーランド人の流出が鈍化傾向にある。経済学者は、回復傾向は緩やかであるものの、2027年の本格的な国内景気回復に伴い、人手不足を補う労働需要と移民流入がさらに加速すると予測している。

ニュージーランド・スラングがオックスフォード英語大辞典に追加

オックスフォード英語大辞典の最新アップデートで、ニュージーランド特有の口語表現やスラング、マオリ語に由来する言葉が多数新しく追加された。「Kiwi」という単語は、従来の「国鳥」「キーウィフルーツ」「ニュージーランド人」という意味に加え、「ニュージーランド英語」を意味する4つ目の用法が公式に採録された。また、先祖の継承・歴史を指すマオリ語の名詞「whakapapa」には、「家系をたどる・暗誦する」という動詞表現が新たに追加された。ビール箱を囲んで夏の訪れを祝うニュージーランド独特の習慣「Crate Day」や、ホスピタリティ・飲食業界の略称「hospo」、不器用・運動音痴を意味する「unco」などの親しみやすい口語も選定。オックスフォード大学出版局は、信頼できる多様な文献やメディアにおいて一定期間にわたり使用されている十分な証拠が得られた言葉を厳選したと説明している。

巨大投資詐欺「イーストウィンド」元財務責任者に6年超の実刑判決

在ニュージーランド日本人コミュニティを主な標的とし、巨額の資金をだまし取る投資詐欺を組織的に主導していたとされる「イーストウィンド(East Wind)」グループの元財務マネージャー羽生優子(Yuko Hanyu)被告に対し、オークランド地方裁判所は懲役6年4ヵ月および691,000ドルの賠償金支払いを命じる判決を言い渡した。2004年から2017年まで財務部門を統括していた羽生被告は、2019年に死去した創業者・足利正朝(Masatomo Ashikaga、別名Tom Tanaka)とともに、ファンドなどの虚偽商品を用いて2,000万ドル以上を騙し取った。新規投資家からの資金を既存投資家への配当に回す投資詐欺として運用していたほか、会社資金から80万ドル以上を着服し、個人の住宅ローンやカード返済に充てていた。グループ6社は計171名の債権者に対し4,330万ドルの負債を抱えているが、被害額の大半は回収不能の見込みだ。

生活

住宅価格指数、最大の下落率を記録

政府系不動産評価会社「QV」が発表している最新住宅価格指数によると、8月末までの3か月間で全国の住宅価値が1.9%下落し、過去2年間で最大の四半期下落率を記録した。全国の平均住宅価格は894,977ドルとなり、年初から1.7%下落、前年同期比でも1.3%下落している。オークランドは2.7%減の116万ドル、ウェリントンは3.5%減の878,001ドルと大幅に下落。比較的好調だったクライストチャーチも0.5%減と、11ヵ月ぶりにマイナスへ転じた。豊富な物件選択肢と金利・経済情勢への慎重姿勢から買い手が優位に立っており、春のシーズンを迎えても値下がり圧力が続いている。国民党は初回住宅購入者向け支援制度(First Home Loan)の所得上限を30万ドルへ引き上げる公約を発表。専門家は「若い世代の持ち家取得を後押しする好施策」と評価しつつも、市場全体を押し上げる過度なリスクは低いと分析している。

観光局、海外の友人・家族誘致のための新キャンペーンを開始

ニュージーランド観光局は、海外在住の友人や家族をニュージーランドへ呼び込む新観光キャンペーン「Don’t be a Stranger」を開始した。オーストラリア、イギリス、カナダからの訪問者を年内に5,000人以上増やし、国内経済に推計1,640万ドルの波及効果をもたらすことを目指している。友人・家族の訪問は全体の約30%にあたる年間26億ドルを占める第2位の市場。単なる再会にとどまらず、滞在中の外食やアクティビティ消費を促進する狙いがある。予算82万ドルを投じ、ラジオパーソナリティのブリー・トマセル(Bree Tomasel)出演動画や、ラグビーのブレディスローカップ(Bledisloe Cup)、クリスマスなどのイベントを活用して来訪を促す。2026年6月時点の海外からの訪問者数は370万人で、経済効果は143億ドルに達しており、前年比で9%増加しており、政府は年内に年間390万人突破を見込んでいる。

ガソリン価格が1リットル3.25ドルに高騰、11月中旬まで高値維持か

ガソリン(91)の平均価格は、2026年9月18日時点で1L当たり3.25ドルに達し、過去28日間で約25セント上昇、5月下旬以来の最高値を記録した。ディーゼルも1L当たり2.96ドルまで上昇し、さらなる値上げが見込まれる。ニュージーランド自動車協会(AA)は、ガソリン価格の高騰が少なくともあと6週間、場合によってはクリスマスまで続く可能性があると警告している。中東情勢の緊迫化に伴うホルムズ海峡での供給制限、サウジアラビアのパイプライン攻撃、タンカーの保険料高騰、さらにニュージーランドドル安が輸入価格を押し上げている。また、イランが11月3日のアメリカ中間選挙を前に石油供給を意図的に制限し、米国の与党に打撃を与えようとしているとみられ、11月中旬頃までは値下がりが期待できない見通しだ。ただし国内の供給自体は良好に管理されており、深刻な燃料不足に陥るリスクは低いとみられている。

今年の鳥: 絶滅危惧種のクロコマドリが選出

自然保護団体「Forest and Bird」主催の恒例投票「Bird of the Year 2026」の結果が発表され、今年は絶滅危惧種の「クロコマドリ(Black robin / karure)」が見事1位に輝いた。2位はカカポ(kākāpō)、3位は2025年の覇者ニュージーランドハヤブサ(New Zealand falcon / kārearea)だった。今年の総有効投票数は98,920票に達し、そのうち88%がニュージーランド国内からの投票。海外票が85%を占めた2023年の「世紀の鳥(Bird of the Century)」投票とは対照的に、国内での関心と自然保護への意識の高まりを示す結果となった。チャタム諸島(Chatham Islands)に生息するクロコマドリは、1980年代にはわずか5羽まで減少したものの、保全活動により約350羽まで回復。しかし生息地の容量が限界に近づいており、ピット島(Pitt Island)での野良猫駆除など、第3の生息地確保に向けた取り組みが進められている。

芸能・スポーツ

モータースポーツの祭典「Race of Champions」がNZ初開催へ

モータースポーツ界の世界的イベント「Race of Champions」が、2027年1月9日、10日にウェリントンのHnry Stadiumでニュージーランド初開催されることが決定した。スタジアム内に特設の舗装サーキットが設置され、世界中のトップドライバーが集結する。F1世界王者4回のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)や、Cadillacのヴァルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)、地元のラリースターであるへイデン・パッドン(Hayden Paddon)など、豪華な選手の出場が確定している。パッドンとペアを組むニュージーランド代表のチームメイトには、リアム・ローソン(Liam Lawson)、シェーン・ヴァン・ギスバーゲン(Shane van Gisbergen)、スコット・ディクソン(Scott Dixon)らの参戦が期待されている。1日パスは49ドル、週末2日パスは74ドルから販売され、9月21日より先行販売が開始された。

映画『Tenzing』:エベレスト初登頂の影の功労者を描く

1953年にエベレスト世界初登頂を果たしたニュージーランドのエドモンド・ヒラリー(Sir Edmund Hillary)とシェルパ(Sherpa、チベット系の少数民族)のテンジン・ノルゲイ(Tenzing Norgay)を描いた新映画『Tenzing』の予告編が公開された。ヒラリーの偉業と並び、これまで過小評価されがちだったノルゲイの貢献にスポットを当てている。西欧の登山家たちが山を「征服対象」とみなしたのに対し、ノルゲイが聖なる山チョモランマへ抱いた深い敬意や、遠征隊で対等な登山メンバーとして認められるための葛藤、ヒラリーとの絆を描く。ノルゲイ役をチベット人俳優のゲンデン・プンツォク(Genden Phuntsok)、ヒラリー役をトム・ヒドルストン(Tom Hiddleston)など、豪華なキャスト陣が演じた。撮影はネパールおよびニュージーランドの南島のマウントクックやクイーンズタウン近郊で行われた。

トライアスロン:カイル・スミスが「フレンチ・リヴィエラT100」で3位入賞

ニュージーランドのトライアスロン選手カイル・スミス(Kyle Smith)が、フランスで開催された長距離トライアスロン大会「フレンチ・リヴィエラT100」に出場し、レース前日に事故に遭いながらも、見事3位の表彰台を獲得した。スミスは大会前日の練習後、ホテル近隣で突然飛び出してきたバスを避けようとして転倒。全身に大きな擦り傷を負い、脳震盪のような症状にも見舞われていた。4時間に及ぶフィジオセラピーの治療を受けて翌日のレースに臨んだスミスは、万全ではない体調ながらも粘り強い走りをみせ、同じくニュージーランド代表で五輪メダリストのヘイデン・ワイルド(Hayden Wilde)に次ぐ3位でフィニッシュした。優勝はベルギーのイェル・ジーンズ(Jelle Geen)だった。スミスはこの躍進により2026年T100年間ランキングで8位へ浮上し、来シーズンの開幕戦への優先出場権を大きく引き寄せた。

ダニーデンにあるエド・シーランの壁画が1週間で2度の被害

ダニーデンのバース・ストリート(Bath Street)にある歌手エド・シーランの壁画が、1週間で2回目となる破損の被害に遭った。1度目は「Free Palestine」という文字が書かれ、2度目は、壁画の目の部分にドル記号、額にダビデの星が描かれた状態で発見されている。この騒動は、シーランのツアーの前座を務めていた人気ラッパーのマックルモア(Macklemore)がステージ上で親パレスチナ的な発言をしたことでツアーから降板させられたことに端を発する。会場側からの圧力やプロモーター側の判断によりマックルモアの契約が解除され、他の前座アーティストも相次いで辞任。シーランは「自分は活動家ではなく、決断において過ちもあった」とファンへ謝罪した。制作者であるアーティストのタイラー・ケネディ・ステント(Tyler Kennedy Stent)氏は、その落書きをむしろ「歓迎すべき追加だ」とコメントしていた。

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