ニュージーランドニュース「偽造50ドル札、100ドル札が流通」ほか

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Westpac調査:失業率は5.3%でピークに達した可能性

ウエストパック(Westpac)銀行が発表した2025年12月期の雇用信頼感指数(ECI)は、前期から3.9ポイント上昇して93.8となり、労働市場に緩やかな改善の兆しが見られた。指数が100未満であることは、今後の見通しについて悲観的な世帯が楽観的な世帯を上回ることを示すものの、雇用不安の解消や将来の機会に対する自信は高まりつつある。同行のエコノミストは、失業率が現在の5.3%でピークに達したとの見解を示している。ただし、労働市場は景気循環において遅行する傾向があるため、失業率の本格的な改善は段階的に進むと予測されている。民間・公共部門ともに信頼感は回復傾向にあるものの、依然として約6割の労働者が「現在は仕事を見つけるのが難しい」と感じており、慎重な見方も根強い。賃金の伸びについては、労働市場の余剰能力やインフレの沈静化を背景に、交渉力が低下し低調に推移している。

2025年の年間インフレ率、予測を上回る

2025年のニュージーランドの年間インフレ率が3.1%に達し、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が目標とする1〜3%の枠を上回った。インフレ率の上昇は、住宅、光熱費、食品、国際航空運賃などの上昇が主な要因となり、RBNZの予測(2.7%)を大幅に上回っている。特に食品は、肉類8.2%増、乳製品9.8%増と憂慮すべき上昇を記録した。主に国内要因による非貿易インフレ率が根強い。景気回復に伴う需要増が物価下落を妨げるリスクがあるため、RBNZの緩和サイクルは終了したとの見方が強まっている。一部の大手銀行は、2025年11月に2.25%に引き下げた公定金利(OCR)は年内に引き上げ開始し、最終的に3%まで上昇すると予測している。市場ではすでに9月までの利上げが織り込まれ始めており、2026年を通じてインフレがRBNZの想定ほど順調に低下しない可能性が警戒されている。

最新世論調査:NZファースト党と労働党が支持率上昇

2026年1月に実施された最新のRNZ世論調査によると、ニュージーランド・ファースト党(NZ First)が支持率を9.8%に伸ばし、約8年ぶりの高水準で第3党に躍進、党首のウィンストン・ピーターズ(Winston Peters)氏も「好ましい首相」としての支持が12.6%と急増した。政党支持率は、労働党(Labour)が35%(前回比0.7ポイント増)で首位を維持し、国民党(National)は31.9%(0.6減)で2位に後退。緑の党(Greens)は9.6%(1.3減)に下落、ACT党は7.6%(0.4増)となった。この結果が選挙で再現された場合、現連立政権(国民党、NZ First、ACT)は120議席中61議席という極めて僅差の過半数で政権を維持することになる。国内情勢については依然として悲観的な見方が優勢だ。特に生活コストに関しては、57.5%が「1年前より管理が困難」と回答するなど、物価高が有権者の生活に深刻な影を落としている。

社会

2026年新年叙勲発表

2026年の新年叙勲(New Year 2026 Honours)名簿が発表され、各界の著名人や長年地域を支えた無名の功労者など、幅広い層から177名が選出された。最高位のナイト(Knight)およびデイム(Dame)には、世界的なインディカー・レーサーのスコット・ディクソン(Scott Dixon)、会計ソフトXero創業者のロッド・ドゥルーリー(Rod Drury)、私財を投じて子供病院を建設した慈善活動家のドロシー・スポッツウッド(Dorothy Spotswood)など7名が選ばれた。特に注目されたコーラル・ショウ(Coral Shaw)判事は、国家的な虐待調査委員会の議長を務めた人物で、国家や宗教施設での虐待被害者の声を代弁し、政府や教会への謝罪要求と提言をまとめた。このほか、がん治療の先駆者やマオリ語の普及に努めた指導者たち、81年間オルガン奏者を務める97歳の女性や長年のボランティア活動を称えるメダルも授与されている。

ManageMyHealthランサムウェア攻撃、患者データ侵害

2025年12月末、ニュージーランド最大のオンライン医療ポータル「ManageMyHealth」がランサムウェア攻撃を受けたことが明らかになった。Manage My Healthは約185万人の利用者を持つ民間の医療システムで、診療予約や健康記録の閲覧、処方情報の管理などに使われている。ハッカー集団はシステム内に侵入し、患者の氏名・検査結果・処方履歴・病歴などのデータを盗んだと主張、身代金を要求した。政府はランサム支払いに反対しており、支払ったか否かは明確にされていない。運営側は「患者の機密情報が外部に流出した証拠は確認されていない」と発表したが、個人情報の流出リスクが懸念されている。この事件は医療システムが単一の民間ベンダーに依存しているリスクを浮き彫りにし、保健省(Health New Zealand)は、バックアップ体制の強化や、サイバーセキュリティ基準の厳格化を急いで進めている。

2025年NCEA結果発表

ニュージーランド資格庁(NZQA)は、1月14日午前7時頃、2025年末に実施されたNCEA(ニュージーランド全国教育達成度評価)の試験結果をオンラインで公開した。対象はニュージーランド、クック諸島、ニウエの学生約158,000人。学生は専用サイトにログインすることで、試験結果のほか、コース・証明書の承認状況や大学入学資格(UE)の取得可否を確認できる。答案用紙の閲覧は1月20日から、奨学金試験の結果は2月10日に公開される予定だ。結果に納得がいかない場合は、再審査の請求も可能となっている。一方で、政府は今後5年間でNCEAを廃止し、2028年から順次リテラシーや計算能力に重点を置いた新制度へ移行する案を提示しており、2025年の12、13年生は新制度の影響を受けない最後の世代になるだろうと言われている。教育現場からは、新制度に対する期待と困惑が入り混じった声が上がっている。

教師不足:欠員数は445件、前年同期比12%増

全国の学校で新学期が始まる中、数百人規模の教員不足が発生している。教員向けの情報サイト『Education Gazette』によると、国内の欠員数は445件に達し、前年同期比で12%増加した。内訳は、幼稚園・保育園164件、小学校107件、中等学校132件で、欠員の約75%が北島に集中している。原因は、教員の高齢化や昨年末の賃金交渉、数学・物理といった特定科目の深刻な人材不足と言われており、欠員により現場は厳しい状況に置かれる。一方でエリカ・スタンフォード(Erica Stanford)教育相は、欠員数にはパートタイムも含まれるため単純比較はできないと反論しており、教員養成課程の利用者が30%増加していることを例に挙げ、将来の見通しは明るいとの見方を示している。政府は現在、スコットランドなどの海外から教員を呼び込むため、1万ドルの移転費用支給や永住権取得までの期間短縮といった対策を講じている。

偽造50ドル札、100ドル札が流通

ニュージーランドでは1月末ごろから50ドルと100ドルの偽造紙幣が確認されている。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は、被害を防ぐため、本物の紙幣にあるセキュリティ機能を確認するための「見る・触る・傾ける(look-feel-tilt)」テストを推奨している。「見る(Look)」ポイントは、ホログラム窓の縁が滑らかであること、鳥のシルエットやニュージーランドの地図、3Dの額面が表示されていること。「触る(Feel)」のは、銀行名や額面部分のインクに、ざらつきのある浮き出し印刷が施されている箇所。そして「傾ける(Tilt)」と分かるのは、鳥のシルエット上で光るバーが動き、ホログラム窓の色が変化して細部が見える点だ。偽造紙幣の製造や使用は重大な犯罪で、偽造紙幣の所持には最高7年、使用には最高10年の禁錮刑が科される可能性がある。不審な紙幣を発見した場合は、速やかに警察へ通報を。

生活

NZで2025年に最も人気のあった赤ちゃんの名前は

ニュージーランドの内務省(Minister of Internal Affairs)が発表した2025年の赤ちゃんの名前ランキングによると、定番の名前が人気の上位を占めた。男の子の名前では「Noah(ノア)」が244名に選ばれ、3年連続で1位を獲得。2位は「Luca(ルカ)」、3位は「Oliver(オリバー)」と続く。女の子では「Isla(アイラ)」が179名で1位となり、2016年以降常にトップ3に入る人気を維持。2位は「Charlotte(シャーロット)」、3位は「Amelia(アメリア)」だった。また、「Olivia(オリビア)」は1994年以降、「Jack(ジャック)」は1998年以降、それぞれトップ10の常連となっており、時代を超えた根強い人気が伺える。また、政治家と同じ名前の「Christopher」が20人、「David」が46人に付けられた一方、「Winston」は6人だけだった。マオリ系の名前ランキングはマオリの正月「マタリキ」の時期に別途発表される予定だ。

人気小売店相次いで事業撤退または縮小

小売市場の低迷が続く中、国内の人気小売り店が相次いで事業撤退または縮小している。ニュージーランドに38店舗を有するゲーム小売大手のEB Gamesは、国内の全店舗および配送センターを閉鎖し、事業を撤退した。過去数年間にわたり立て直しに向けた努力を重ねてきたが、業績回復が見込めないとの判断に至ったという。Yoyoso、Minisoなどのブランドを展開するアジア系小売グループの親会社「ANCZ Limited」および傘下23社も2025年末から順に店舗を閉鎖し、清算手続きに入った。負債総額は約594万ドルに上る。NZポスト(NZ Post)は、全国で142店舗を閉鎖すると発表した。今後は持続可能な運営を目指し、複数の機能を一箇所に集約した「小売ハブ」を順次導入する予定だ。消費行動のデジタル化や運営コストの増大により、ニュージーランドで小売りが商業的に存続することが困難な時代になりつつある。

2025年のボクシングデー・ショッピング12.4%減少

決済ネットワーク「Worldline」が発表した最新データによると、2025年のボクシングデーにおける食品以外の小売支出額は5,120万ドルで、前年比12.4%の大幅減となった。対して、ブラック・フライデーの支出額は5,560万ドルに達し、ボクシングデーを上回った。ニュージーランド人にとって最大のショッピング日は、従来の「ボクシングデー(12月26日)」から「ブラック・フライデー(11月28日)」の早期セールへとシフトしたことが明らかになった。ボクシングデーの支出額は、地域別ではウエストコースト(29.4%減)やウェリントン(28.7%減)での落ち込みが激しく、増加したのは一部地域に留まった。12月全体のコア小売支出額も前年比0.2%減と微減し、依然として小売業界にとって厳しい環境が続いている。一方で、飲食関連の支出は4.4%増加しており、予算の中で生活必需品を優先する消費者の行動を反映している。

分野別世界大学ランキングトップ100にオークランド大学

イギリスの高等教育専門誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(Times Higher Education、以下THE)」が発表した最新の世界大学科目別ランキング(World University Rankings by Subject)において、オークランド大学(University of Auckland)が国内で唯一トップ100入りを果たした。特に「教育学」で世界33位(前年34位)、「心理学」で59位(前年79位)と健闘。測定された11科目すべてにおいて、国内で100位以内に入ったのは同校のみで、国内2位のオタゴ大学は351〜400位圏内と、2016年の調査開始以来の最低水準に留まっている。総合1位のオックスフォード大学(University of Oxford、英)やMIT(米)が各科目でも首位を独占する一方、中国を中心とした東アジアの大学も急速に台頭している。日本からは総合トップ100にランクインしたのは東京大学(26位)、京都大学(61位)の2校だった。

ニュージーランド航空の国際線客室乗務員が2月のストライキへ

賃上げや労働条件を巡る交渉が決裂したことを受け、ニュージーランド航空の国際線客室乗務員が2月にストライキを実施することを決定した。このストライキにより、2月11日から13日のボーイング787型機および777型機の運航便に影響が出る見通し。賃上げ交渉について、組合側は、提示された昇給は生活賃金をかろうじて満たす程度で、インフレの影響により再び生活が困窮する恐れがあると主張、また、安全な職場環境を維持するための既存の労働条件との引き換えが条件となっている点も懸念している。一方会社側は、4.14%〜6.41%の基本給引き上げを含む公正な提案を行っており、乗務員の給与は手当などを含めれば生活賃金を下回ることはなく、航空会社の持続可能性も考慮する必要があるとと反論した。会社は、ストライキが実施された場合は影響を受ける顧客へのサポートを行い、混乱を最小限に抑えるとしている。

芸能・スポーツ

テニス:ASBクラシック・シングルス決勝結果

オークランドで開催されたASBクラシック女子シングルスの決勝で、ウクライナのエリナ・スビトリナ(Elina Svitolina)が中国の王欣瑜(Wang Xinyu)を破り、初優勝を飾った。スビトリナにとって通算19回目のタイトルであり、母親となってからは3度目の優勝となる。2024年大会ではアメリカのココ・ガウフ(Coco Gauff)に敗れ準優勝に終わったが、今回はトップシードとしての期待に応え、見事にリベンジを果たした。夫のガエル・モンフィス(Gael Monfils)もかつて同大会の男子シングルスを制しており、夫婦でのタイトル獲得という記録を達成した。男子決勝では、20歳のチェコ人ヤクブ・メンシク(Jakub Mensik)がアルゼンチンのセバスチャン・バエス(Sebastian Baez)を破り、初優勝を果たした。メンシクは1956年以降の同大会において、ビョルン・ボルグやデルポトロらに続く史上5番目に若い王者となった。

2026年アカデミー賞:ウェタFXとケイト・ホーリーがノミネート

アカデミー賞のノミネートが発表され、ニュージーランドを拠点とするクリエイターたちが複数の部門で選出された。視覚効果賞(Best Visual Effects)には、ジェームズ・キャメロン(James Cameron)監督のSF大作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ(Avatar: Fire and Ash)』を手がけたWētā FXがノミネート。衣装デザイン賞(Best Costume Design)では、同じく『アバター』の衣装を制作したWētā Workshopのほか、ホラー映画『フランケンシュタイン(Frankenstein)』を担当したケイト・ホーリー(Kate Hawley)氏がノミネート。ホーリー氏はウェリントン・デザイン学校(Wellington School of Design)の卒業生で、今作ですでに放送映画批評家協会賞(Critics’ Choice Movie Awards)を受賞している。第98回アカデミー賞授賞式は、ニュージーランド時間3月16日(月)にロサンゼルスで開催される予定だ。

ワールド・サーフ・リーグ開催地にラグランが選出

世界最高峰のサーフィン大会、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)のチャンピオンシップ・ツアーの第4戦となる「ニュージーランド・プロ」が、世界有数のレフトハンド・ポイントブレイクで知られるラグラン(Raglan)で開催されることが決定した。同大会は2026年5月15日から25日に開催予定で、大会には男子36名、女子24名のトップサーファーが集結する。ニュージーランドで男女合同のWSLチャンピオンシップ・ツアーが開催されるのは史上初であり、サーフィン大会としても過去最大規模となる。このイベントは、経済活性化や国際的知名度の向上を目指す政府の「イベント誘致パッケージ(Events Attraction Package)」の支援を受けており、リンキン・パークの公演やFIFAワールドシリーズなどに続く大型案件となる。政府は、ラグランが世界的なサーフスポットとして発信されることに期待を寄せている。

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