春になるとキャベツがぐっと甘くて、安くなるニュージーランド。
家族や友人が集まる機会も増えるこの季節、粉もんは食卓の主役!
お好み焼きやたこ焼きは、日本人はもちろん、地元のキウィにも喜ばれる『みんなで楽しむ料理』です。
関西風 vs 広島風 比較
関西風
生地と具材を混ぜて焼くスタイル。ふんわり軽い食感で、好みの具を楽しめる定番の関西粉もの。

広島風
薄い生地の上にキャベツや麺を重ねて焼く。層を重ねる独特の製法で、キャベツたっぷりの一枚。

お好み焼きの日
お好み焼きを焼くときの“ジュージュー(10・10)”という音」と、「みんなでホットプレートを囲んで輪(0)のように集まる様子」にちなんで、2006年10月10日に『お好み焼の日』が制定されました。
たこ焼き&明石焼き紹介
たこやき
小麦粉の生地にタコを入れて丸く焼く、関西の人気粉もの。外は香ばしく中はとろり、ソースで味わう。

明石焼き
卵を多く使ったふわふわな生地にタコを入れ、出汁につけて食べる兵庫・明石の名物料理。

「粉もんは世界共通語?」
粉と水を混ぜて焼く“粉もん”文化は世界共通!
日本のお好み焼きやたこ焼きはもちろん、
韓国のチヂミ、中国の葱油餅(ツォンヨゥピン)、そしてニュージーランドではムール貝入りの「マッスル・フリッター」が人気。
国は違えど、粉を焼いた香ばしい香りに食欲をそそられるのは万国共通です。

家にある材料+ちょっとの工夫で、粉もんが楽しめる!
ニュージーランドで手に入る代用品やコツもご紹介。
「たこ焼が食べたいけど、たこ焼器を持っていない」ならば、
カクたこ

生地を卵焼き器に流し、具材を乗せ、半分に折りたたんでひっくり返す。
たったこれだけで、外はカリッと、中はとろ~り本格的なたこ焼が作れます。
作り方
- ボウルに水とたこ焼粉を入れてよく混ぜ、卵を加えてさらに混ぜ、生地※を作る。(粉ダマがなくなるまでしっかり混ぜる)
- 卵焼き器(小さめのフライパン)にサラダ油★を入れ中火で熱して、①を流し込む。
- 天かす、紅しょうが、青ねぎを入れる。具材(たこなど)は手前半分に入れる。
- 1分半焼き、生地の周りが固まってきたら、フライ返しで奥から手前へ、半分に折り返す。
- 1分焼いて、もう1回ひっくり返す。
- 2分焼いて表面がきつね色にこんがり焼けたらお皿に盛り付け、たこ焼ソースと青のりをかけて出来上がり!
※生地は、小麦粉200g、卵3個、牛乳20ml 水(だし汁) 600mlでもOK!
★サラダ油にごま油を1割くらい、混ぜると香ばしく焼けるよ!

「ニュージーランド人も大好き!」
Whitebait ※(ホワイトベイト)焼き
10月の旬の時期に新鮮なWhitebait が手に入ったら、作ってみたい一品。その他の時期は、冷凍になっているWhitebait を使っても美味しいです。ふんわり軽く焼き上げ、レモン汁とお好み焼き風味でどうぞ。
冷えた白ワインのお供にぴったり!
材料 <パイクレット※サイズ・3枚分>
Whitebait:40~50g
卵:1個(卵黄と卵白に分ける)
水:75ml
和風顆粒だし:小さじ1/4
Self Rising Flour:50g
スプリングオニオン:1本
お好みソース
レモン
※小型のパンケーキ。直径5cmくらいニュージーランドやオーストラリアでこう呼ばれる

作り方
- 卵白を角が立つまで泡立てる。
- 別のボウルで、卵黄・水・和風だしを混ぜ、SRF(Self Rising Flour)を加えて生地をつくる。
- 刻んだスプリングオニオンとホワイトベイトを混ぜ入れ、最後に、卵白を泡をつぶさないように優しく混ぜ込む。
- オイルを敷いたフライパンに生地を小さく流し中弱火で加熱、下側に良い焼き色がついたらひっくり返し、蓋をして弱火でさらに1~2分焼く。 残りも同様に焼く。(大きなフライパンやホットプレートを使って、一度に3枚焼いてもOK)
- お皿にお好みソースを敷き、その上にホワイトベイト焼きをのせ、レモンの串切りを添える。
※シラス(稚魚・仔魚)の総称。ニュージーランドでは、特にイカナゴ、マイワシ、アユなどの稚魚をいう
ニュージーランドで粉もん生活!
在住者のリアルなエピソード集
家族パーティ、友人との集まり、BBQ…。
ニュージーランドだからこそ生まれる粉もんの楽しみ方をご紹介します。
①こだわり ② NZアレンジ ③ひとこと

よく作る粉もん:関西風お好み焼き
①:キャベツはざく切りでシャキシャキ感を残す
②:豚肉が手に入りにくい時はベーコン
③:焼きながらワインを飲むのが最高!
Akiさん(在住5年/オークランド 佐賀出身)

よく作る粉もん:たこ焼き
①:外カリ中トロ
②:えびやチーズで代用
③:NZの友人に「魔法のボールメーカー」と呼ばれてます。
Yumiさん(在住10年/クライストチャーチ 大阪出身)

よく作る粉もん:明石焼き
①:卵多めでふわふわ
②:クレイフィッシュ入り
③:出汁の香りで家中が幸せになります。
Mikiさん(在住7年/オークランド 和歌山出身)

よく作る粉もん:広島風お好み焼き
①:キャベツ山盛り+もやし+麺
②:インスタント麺で代用することも
③:ひっくり返す瞬間がスリル満点!
Hiroさん(在住2年/ウェリントン 広島出身)

よく作る粉もん:たこ焼き(食べる専門)
②:ベーコン&コーンたこ焼き
③:ソースとマヨの香りで人が集まる。
Kenさん(在住15年/ダニーデン 愛知出身)

よく作る粉もん:関西風お好み焼き
②:青のり代わりにパセリ
③:「日本のパンケーキ」と説明するとNZ人も納得。
Naokoさん(在住4年/ハミルトン 北海道出身)
粉もんあるある in NZ版
・キャベツが巨大すぎて刻むのが大変
・たこ焼き器を見たNZ人に「ワッフルメーカー?」と聞かれる
・パクチーを入れて海外暮らし風に味変
・ソーセージを入れたら一気にBBQ味に!
日本のたこ焼きじゃないけど盛り上がる

NZでも楽しめる!ちょっと洋風!お好み焼き・たこ焼きの代用食材ガイド
近くのスーパーで揃う材料でOK !
たこ → エビ(Prawn)、ソーセージ
青のり → 乾燥パセリ(Chopped Parsley)、砕いた海苔(Nori)、スピルリナパウダー※(Spirulina Powder)
天かす → 砕いたクラッカー、フライドオニオン
豚バラ肉 → ベーコン(Bacon Rashers)
ソース → ウスターソース(またはBBQソース)+トマトソース+ハチミツ(1:1:少々)
だし → 鶏ガラスープの素(Chicken Stock Powder)+しょうゆ
※スピルリナパウダーは、海藻のような独特の磯の香りがあり、 スーパーフードとして注目されている。

