在ニュージーランド日本国大使館便り- 海上自衛隊の艦艇がウェリントンにやってきました

在ニュージーランド日本国大使館便り BUSINESS

8月8日(金)~11日(月)まで、ウェリントン港に海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いせ」と護衛艦「すずなみ」が寄港しました。

今回、「いせ」と「すずなみ」はインド太平洋方面派遣(IPD25)の一環で、フィリピンやオーストラリアを経由後、ウェリントンに入港しました。海自の艦艇がウェリントンに入港するのは、2007年以来18年ぶりのことです。今回は、寄港中の様子をお伝えいたします。

海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いせ」
海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いせ」
ウェリントン湾をNZ海軍カンタベリーの先導で航行する「いせ」と「すずなみ」(写真:NZ海軍提供)
ウェリントン湾をNZ海軍カンタベリーの先導で航行する「いせ」と「すずなみ」(写真:NZ海軍提供)
歓迎のハカを舞うマオリの人々
歓迎のハカを舞うマオリの人々

入港歓迎行事はNZ海軍が主催し、マオリ文化の要素を取り入れて実施されました。海自側がカランガ(マオリの掛け声)とともに艦から上陸し、ニュージーランド側が岸壁で迎え入れるという流れです。指揮官の夏井群司令をはじめとする海自の隊員は、マオリによる歓迎のハカで迎えられ、ホンギという鼻と鼻をくっつけるマオリ流のあいさつを行いました。海自は返歌を歌って礼を返し、最後はニュージーランド側よりカイ(軽食とモーニングティー)が出され、お互いの親睦を深めました。

その後、プレスによる取材を受けました。真冬の風雨の中、多くのメディアが集まり、関心の高さが伺えました。

返歌で君が代を歌う海上自衛隊
返歌で君が代を歌う海上自衛隊
プレス囲み取材に応える大澤大使と夏井群司令
プレス囲み取材に応える大澤大使と夏井群司令

8日夜、コリンズ国防大臣、NZ政府関係者、国防軍、外交団の方々を招待し、艦上レセプションを開催。日NZ防衛関係強化に向けた意義深いひとときとなりました。

艦上レセプションで笑顔のコリンズ国防大臣と大澤大使
艦上レセプションで笑顔のコリンズ国防大臣と大澤大使

9日、「いせ」と「すずなみ」の特別公開を実施しました。早朝にもかかわらず、多くの方々にお越し頂き、普段めったに見られない護衛艦内を見学頂きました。ウェリントン寄港中は、真冬の寒さでしたが、全ての行事でNZ国防軍、政府関係者、準備に携わった全ての方々に温かく迎えて頂き、両国の絆の強さと信頼関係を改めて実感する機会となりました。

政務班 宇那木

特別公開で艦内を見学する方々
特別公開で艦内を見学する方々
特別公開で艦内を見学する方々

クック諸島自治60周年記念式典への出席

在ニュージーランド大使館はクック諸島を兼轄していることから、8月4日にラロトンガ島で開催されたクック諸島自治60周年記念式典に、日本政府を代表して大澤大使が出席しました。クック諸島は人口約19,000人の小さな島国で、約200万km2という広大な排他的経済水域(EEZ)に散らばる15の島々から成っています。もともとはニュージーランドの属領でしたが、1965年に自治権を獲得し、ニュージーランドとの自由連合関係に移行しました。 今年はそれから60周年になります。 大澤大使は滞在中、クック諸島政府主催の式典に参加した他、マーク・ブラウン首相等との会談や経済協力案件の引渡し式に臨みました。

日本政府は、2011年にクック諸島と外交関係を樹立して以来、クック諸島に対して経済協力を行ってきました。今回の訪問では、経済協力の中でも比較的小規模な団体に対して支援を行う仕組みである草の根無償資金協力を通じて、パパアロア・アドベンティスト校に供与するスクールバスが到着したことから、引渡し式が行われました。大使館は、プロジェクトの案件形成からプロジェクトが完了するまで多くの関係者と多岐にわたって調整をしています。引渡し式には、スクールホリディ中にも関わらず多くの生徒も参加してくれました。スクールバスの試乗体験では、大使と一緒にバスに乗った子供達の楽しそうな笑顔がとても印象的でした。

供与したスクールバス試乗の様子
供与したスクールバス試乗の様子

また子供達は、引渡し式で素敵な歌を歌ってくれました。引渡し式の様子は、現地のテレビ報道などにも取り上げられました。

その他にも、現在進行中の案件として、クック諸島の離島間の人とモノの移動を支援する貨客船の供与があります。ブラウン首相との会談の際、同首相に現状をお伝えしました。

経済班 足立

パパアロア・アドベンティスト校の引渡し式での集合写真
パパアロア・アドベンティスト校の引渡し式での集合写真

日本国大使館、こんな仕事もやっています
日本の給食を紹介しました!

お子さんから「学校でお弁当を褒められたよ!」なんて言われたことはありませんか?
ニュージーランドでは、サンドイッチとフルーツというシンプルなランチが定番。だからこそ、野菜やお肉、ごはんがきれいに詰まった日本のお弁当は、とても珍しく映るようです。実は日本のお弁当や給食は、海外でも高く評価されていて、大使館にも「どんな仕組みなんですか?」と問い合わせをいただくことがあるんですよ。

配膳の様子。献立に興味津々
配膳の様子。献立に興味津々
新聞にも載りました
新聞にも載りました

ニュージーランドの公立学校では、お昼ごはんは基本的に家から持参します。ただ、福祉の一環として、全国の約3割の学校では給食が提供されています。この制度は2020年に始まったばかりですが、導入から5年経った今も、栄養や提供の仕方をめぐって議論が絶えません。新聞で話題になることもしばしばで、なんと「給食担当大臣」までいるんです。

そこで当館では、ニュージーランドで給食に携わっている方々をお招きし、日本の学校給食を体験していただくイベントを開きました。当日は、日本の小学校のように机を並べ、配膳の列に並び、実際の献立に基づいた給食を召し上がっていただきました。1年生から当番制で配膳や準備をすること、みんなで「いただきます」をして同じ時間に食べること…そんな日本の「当たり前」が、とても新鮮だったようです。30年もの歴史があることや、一食あたりの平均価格が268円であることにも驚かれていました。そして、家庭で不足しがちな栄養をしっかり補えること、栄養教員が中心となって食育に力を入れていること、子どもたちが生産者や製造過程を学び、食べ物を大切に思えるようになる仕組みなどについて、「これはニュージーランドでもぜひ取り入れたい!」と熱心に語り合う姿が印象的でした。

みんなで「いただきます」
みんなで「いただきます」

大使館 広報担当 田口


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