カウンシルニュース「オークランド中心部のバス停にソーラー充電ベンチを試験導入」&注目トピック

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オークランド中心部のバス停にソーラー充電ベンチを試験導入

オークランド交通局(AT)は、市内中心部の利用者が多い4つのバス停で、太陽光発電式の「SmartBeam(スマートビーム)」ベンチの試験運用を開始した。スマートベンチは100%ソーラー発電で稼働し、ワイヤレス、USB、USBC充電ポートを備える。夜間の利用者のためのLED照明も内蔵。バッテリーの充電を提供することで、友人や家族との連絡手段を確保し、移動に安心感をもたらすことを目的としている。充電時間は、モバイルデバイスの充電はUSBで30分、ワイヤレスで1.5時間ほどだという。Wi-Fiに接続したり、個人データを収集したりすることはない。導入されたバス停は、7036(Fanshawe Street)、7034(Corner of Fanshawe Street and Bradnor Lane)、7106(Victoria Street West)、7152(Symonds Street)。ATは今後、利用状況を監視し、公共交通ネットワーク全体への技術展開を決定する参考にする。

オークランド中心部のバス停にソーラー充電ベンチを試験導入
© Auckland City Council

オークランド統治機関の新メンバー就任

オークランド市長のウェイン・ブラウン(Wayne Brown)氏は、2025年から28年の任期を務める副市長および19名の議員と共に、10月31日の式典を経て正式に2期目を開始した。就任式では、先住民(Tangata whenua)による歓迎儀式(pōhiri)が行われ、新メンバー5名を含む全20名の議員が宣誓を行った。市長は演説で「オークランドの修復」を継続し、市の将来を準備していく決意を表明し、今後3年間の主要な重点政策を挙げた。政策は、(1)交通システムのアップグレード完了、(2)洪水地域での住宅建設防止と開発集約計画変更(Plan Change 120)の合意、(3)市の経済パフォーマンス向上と観光客誘致強化、(4)継続的な改善により都心部を企業と市民にとって魅力的な場にすること、(5)将来的な資金調達と意思決定の責任を定める中央政府との「都市協定(city deal)」の締結、の5つである。

オークランド統治機関の新メンバー就任
© Auckland City Council

Safeswimが夏の水質情報提供を大幅に拡大

カウンシルは、水辺の安全プログラム「Safeswim」において、今夏の水質カバレッジに新たに16カ所を追加した。Safeswimは、15分ごとに更新される水質予測に加え、ライフガードの巡回時間や、離岸流、サメの目撃情報といったハザード警告を包括的に提供。今回の追加により、ビーチ、湖、河川など、リアルタイムで水質情報を提供するサイトは合計163カ所となった。Awana Streamなど、恒常的な汚染が確認されている一部の場所では、長期的な公衆衛生上の警告が引き続き適用されている。カウンシルは、市民がお気に入りの遊泳スポットをさらに多くチェックできるようになり、信頼できる最新情報に基づいて、遊泳前に賢明な判断を下せるようになると述べている。水質や水質は急激に変化することがあり、その変化は必ずしも目に見えないこともあるため、水辺へ出かける際はSafeswimをチェックしてほしい。

Safeswimが夏の水質情報提供を大幅に拡大
© Auckland City Council

マウンテンバイク・コースでの悪質な嫌がらせに対する監視強化

マウンテンバイカーを標的にしたと思われる悪質な嫌がらせが相次いでいることを受け、カウンシルは広く注意を呼びかけている。近時、マウンテンバイク優先トレイルの、ライダーが衝突すれば重大な怪我を負いかねない場所に、丸太や切り株などの障害物が意図的に設置されたり、フェンスや標識が撤去されたりする事案が確認されている。カウンシルはすでに警察への通報はすませており、更に犯人特定のためにマウント・ビクトリア(Mt Victoria)の緑地帯(Town Belt)の優先トレイル沿いに人感センサー付きカメラを設置することを決定した。公園・オープンスペースマネージャーであるブラッドリー・シュローダー博士(Dr Bradley Schroder)は、「他人の身を危険にさらす行為は断じて容認できない」と強調し、不審な行為を目撃した際は速やかにカウンシルへ連絡するよう市民に呼びかけている。

マウンテンバイク・コースでの悪質な嫌がらせに対する監視強化
© Wellington City Council

自転車ネットワークの拡大により利用者が大幅に増加

カウンシルの自転車ネットワーク・プログラムが大きな成果を上げている。2022年以降、市内に新たに整備されたルートは32kmで、これにより自転車道の500m圏内に居住する市民の割合が2021年の12%から53%へと劇的に向上した。また、市内全域での自転車利用数は2020年比で18%増加し、新設ルートでは11〜87%もの増加を記録。ウェリントンの迅速な展開手法とmana whenua(先住民)との強固なパートナーシップは国際的にも評価され、2023年にはブルームバーグ自転車インフラ・イニシアチブ(Bloomberg Initiative for Cycling Infrastructure)を受賞した。現在はエバンス・ベイ(Evans Bay)周辺の東部接続が進められており、2026年には市内へ通じる4つの安全な回廊が完成する予定だ。来年にはハット・バレー(Hutt Valley)方面へのルート(Te Ara Tupua)も開通し、さらなる需要増が見込まれている。

自転車ネットワークの拡大により利用者が大幅に増加
© Wellington City Council

都心部に高品質で手頃な賃貸住宅「Te Kāinga」が誕生

カウンシルが推進する賃貸住宅プロジェクト「Te Kāinga」の最新物件が今週オープンし、都心部(49 Boulcott Street)に、新たに80戸の断熱性に優れ健康的で良質な住宅が貸し出された。カウンシルがテナント管理を、民間オーナーが建設・維持管理を担当するパートナーシップによって運営される。市場価格を下回る家賃設定に加え、無料Wi-Fi、家電製品、ゴミ回収サービスが含まれる。20戸は多様なニーズに応えるユニバーサルデザイン(Lifemark 4)を採用。職場やカフェ、公園に近く、通勤のストレスがない「職住近接」のライフスタイルを提供する物件だ。今回のオープンにより、Te Kāingaの総戸数は370戸となった。需要は非常に高く、オープン前に既に3分の2以上の入居が決定していた。カウンシルは2033年までに合計1,500戸を供給する目標を掲げており、都心の活性化と住宅不足の解消を同時に目指している。

都心部に高品質で手頃な賃貸住宅「Te Kāinga」が誕生
© Wellington City Council

スポーツ用品リサイクル支援プロジェクトが全国最高賞を受賞

クライストチャーチで展開されている、スポーツ用品をリサイクルして子どもたちのスポーツ参加を支援する地域主導型プロジェクト「Gear Up Ōtautahi」が、2025年レクリエーション・アワードの「優秀地域レクリエーションプログラム(Outstanding Community Recreation Programme)」部門で最高賞を受賞した。2015年に始まったこのプロジェクトは、市内30カ所以上の回収箱を通じて、使用済みだが良好な状態のスポーツ用品(ヘルメットと衣類を除く)を市民から寄付してもらい、コミュニティイベントで再配布するもの。これにより、ブーツ、ボール、各種用具など数千点が再利用され、未使用のスポーツ用品が廃棄物となるのを防ぐ効果もある。カウンシルから地域コミュニティ主導の運営に移行することが目標だったが、2025年初頭より、完全にコミュニティが主導・運営するプログラムとなった。

スポーツ用品リサイクル支援プロジェクトが全国最高賞を受賞
© Christchurch City Council

植物園で珍しい「死体花」が開花

クライストチャーチ市民は現在、「死体花」(Corpse Flower/ショクダイオオコンニャク)の珍しい開花を目にする絶好のチャンスに恵まれている。この花はスマトラ島の熱帯雨林原産で、腐った肉のような強烈な臭いを放つことで知られている。クライストチャーチ植物園では2008年から育成されているが、過去に開花したのは5年前の1度のみ。十分なエネルギーが地下茎に蓄えられた時にのみ咲くため、開花周期は不規則であり、数年から10年以上かかることもあるという。開花する期間も約2日と短いため、植物園の副園長ニッキー・ブラウン(Nicky Brown)氏は「スマトラ島以外でこの珍しい植物の開花を見られるチャンス。この機会に植物園に来て、死体花を見て匂いを嗅いでほしい」と述べている。死体花は、植物園内のアイレックス(Ilex)機能室にて、毎日午前9時から午後5時まで展示されている。

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家庭用バッテリー回収ユニットの防火対策を強化

クライストチャーチ市の家庭用バッテリーを安全に廃棄するための回収ユニットが、防火仕様にアップグレードされた。これは、過去1年間に回収サービス内で31件の火災が発生したことを受けた対応で、新しいユニットには、火災検知のための熱センサーと消火機能、耐火ライナーが装備された。Parkhouse、Metro、Styx Millのエコドロップ資源回収センター(EcoDrop transfer stations)およびBlenheim Roadのエコショップ(EcoShop)に設置されている。24時間体制で監視され、火災の兆候があれば即座に職員や消防に通知される。この回収ユニットでの回収対象となるバッテリーは、(1)内蔵型(携帯電話、電動歯ブラシなど)、(2)家庭用(アルカリ、リチウム、ニッケルなど)、(3)工具用(リチウムイオン、ニッケルカドミウム、ニッケル水素など)、の3種類で、それ以外は専門の業者へ引き渡す必要がある。

© Christchurch City Council

情報提供:Auckland City Council / Christchurch City Council / Wellington City Council

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