カウンシルニュース「ビクトリア・ストリート自転車専用レーンが一部開通」&注目トピック

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地方選挙:投票用紙の郵送開始

ニュージーランド全土で各地方選挙が開始され、多くの地域では9月9日から22日の間に有権者へ投票用紙が郵送される。投票方法は、投票用紙を返信用封筒に入れて10月7日までに郵便ポストに投函するか、10月11日正午までに公共の施設(駅、図書館、スーパーマーケットなど)に設置されたオレンジ色の投票箱に入れる仕組みだ。地域予算や公共交通、インフラ、ごみ収集、気候変動対策などの政策や、日常生活に直結する多様なサービスやイベント運営などを担う代表者を選ぶ重要な機会だ。最近の傾向では投票率は高齢層が高い一方で若年層は低く、バランスの取れた参加が求められている。開票速報は10月11日午後から発表予定で、13日に暫定結果、17日には最終結果が公表される。投票用紙が届かない場合や障がいなどで通常の方法での投票が難しい場合は、各地域の選挙チームへ連絡を。

© Auckland City Council

ビクトリア・ストリート自転車専用レーンが一部開通

オークランド中心部で進められているビクトリア・ストリート(Victoria Street)の自転車専用レーン整備の一環として、フェデラル・ストリート(Federal Street)からクイーン・ストリート(Queen Street)までの区間が新たに開通した。この自転車レーンは二方向通行で、既存の自転車レーンとクイーン・ストリートを結び、中心部の自転車ネットワークに欠かせない重要なリンクとなる。自転車利用者が車道から物理的に分離された安全な経路を確保できるよう設計されており、緑地帯「Te Hā Noa」の一部として位置づけられている。オークランドでは過去3年間で自転車利用が年平均5%増加しており、安全なインフラ整備はさらなる利用拡大を後押しすると期待される。将来的にこの自転車レーンはビクトリア・パーク(Victoria Park)とアルバート・パーク(Albert Park)を結び、2026年末に完成見込みだ。

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カウンシルの水戦略の進展と課題

カウンシルは2022年に「水戦略」を採択し、2050年までに水資源の健全化を目指している。既存の取り組みからの方向転換を示すものとして策定された。58の行動計画のうち、完了は6件、期限内進行中12件、遅延や課題を抱えるものが21件、未着手かつ期限超過が7件、将来開始予定が12件である。全体としては長期的視点で見れば前向きに評価されているが、進捗が遅れる分野もあり、今後の改善が課題だ。再生水利用では2030年目標を前倒しで達成し、2024/25年度には1日2,200万リットルを供給。1人当たりの水使用量は257リットルに減少し、2025年目標を達成した。「水効率プログラム」では、漏水検知の強化、施設管理者との協働による持続的利用策、灌漑効率の向上や水源多様化を進めている。今後は「スマート灌漑」の導入試験も予定されており、効率的で持続可能な水利用を確立することが期待される。

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ウェリントン水道サービス提供計画概要

ウェリントンの5つの自治体(Hutt、Porirua、Upper Hutt、Wellington、Greater Wellington)は、水道・下水道・雨水排水の新しい提供方法を定めた「メトロポリタン・ウォーターサービス提供計画(WSDP)」を策定した。計画では、2026年7月に「メトロ・ウォーター(仮称)」という新たな自治体所有組織を設立し、飲料水、下水、雨水施設を一元的に管理する。資産規模は約180億ドル、6,700kmの管路や水処理施設などを引き継ぎ、将来世代に持続可能なサービスを提供することを目指す。マナ・フェヌア(Mana whenua)が全段階で参画し、環境再生と世代を超えた持続性が重視される。この統合により、老朽化や投資不足による漏水・浸水・排水溢流などの改善、安定した供給、清浄な水環境が期待される。ただし今後30年間で約250億ドルの投資が必要で、2030年代半ばに支出がピークを迎える見込みだ。

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カウンシルがデジタル商用駐車許可証を導入

カウンシルは、従来の紙ベースの「トレード駐車クーポン(trade parking coupons)」に代わり、デジタル形式の「トレード駐車許可証(trade parking permits)」を導入する。トレード駐車クーポンは作業現場近くに商用車を駐車できるようにする制度で、中央市街地や都心郊外の駐車規制の駐車制限の例外を認めている。新制度のデジタル許可証は車両のナンバープレートを基盤とし、オンラインで購入・有効化できる仕組みとなる。半日または1日単位で有効であり、価格は紙クーポンと同額で、郊外用18.50ドルから中心部平日用51ドルまでとなる。購入や利用開始は市のオンラインサービス「Whakatutuki」または電話で可能である。2025年12月31日までは紙クーポンとデジタル許可証が併用されるが、紙クーポンの販売は同年9月30日で終了し、未使用分の払い戻しやデジタルへの切替は認められない。

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中央図書館の工事完了、公式オープンまであと6カ月

ウェリントンの中央図書館「Te Matapihi ki te Ao Nui」は復元工事が完了し、6カ月後の正式開館に向けて、マナ・フェヌア(mana whenua)のマオリの慣習の専門家による儀式と建物・作品公開が行われた。この図書館は市の歴史を尊重しつつ、マオリ文化の物語を織り込んだ現代的かつ独自性のある施設であり、カウンシルとマナ・フェヌアの革新的な共同設計によって実現した。設計にはTihei社とAthfield Architectsが参加し、館内外に「Rawa」と呼ばれるマナ・フェヌア芸術作品が設置された。三名のマオリ芸術家(Darcy Nicholas、Ngahina Hohaia、Wiremu Barriball)が館内作品を担当し、外壁にはマオリ詩人であり同館元司書のJ.C Sturmの詩「Brown Optimism」が刻まれる予定である。総事業費は2億1760万ドル、芸術作品の制作費は150万ドルで、すでに承認済み。公式再開は2026年3月14日に予定されている。

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スペシャルオリンピックス夏季ナショナルゲームまであと100日

12月にクライストチャーチで開催される、知的障がいを持つアスリートのための「スペシャルオリンピックス夏季ナショナルゲーム」の開幕まで100日を切った。選手たちは「希望の聖火」に点火し、カウントダウンを開始した。聖火はニュージーランド警察とともに全国各地を回り、大会直前に再びクライストチャーチに戻る。聖火リレーは、地域の警察と選手が共に聖火を運ぶことで大会の認知度を高め、地域社会の応援を促す役割を担っている。大会は12月10日から14日までクライストチャーチ市内の6カ所の会場で開催される。約1,200人の選手が全国42クラブから参加し、水泳やバスケットボール、サッカーやパワーリフティングなど10種目で競い合う。Special Olympics NZは、知的障がいを持つアスリートを対象としたスポーツの全国大会を夏季・冬季それぞれ4年ごとに開催している。

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レクリエーションとスポーツの料金の変更

10月1日から、カウンシル提供のレクリエーション・スポーツサービス利用料金が、一部値上げされる。インフレによるコストの上昇に対応するためで、2年ぶりの大幅な改定となる。値上げは一般利用のチケット、回数券、各種プログラムや施設利用料、キャンプ場、メンバーシップ(Swimsmart除く)に適用される。スイムレーンや部屋の貸出、誕生日会パッケージの料金は据え置き。コート利用、未就学児向け体操、Swimsmartの料金は2026年1月5日から値上げされる。新施設Parakiore Recreation and Sport Centreの料金体系は既存施設と同一となる予定。一方、低所得者層への影響を軽減するため、コミュニティサービスカード、スーパーゴールドカード、学生証保持者への割引率は、従来の25%から30%へ拡大され、ほとんどのサービスで実質的な値下げとなる。また、Hāpaiカード保持者への50%割引制度も継続される。

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ジェリーパーク、メンテナンスのため一時閉鎖

カウンシルは、ジェリーパーク・レクリエーション&スポーツセンター(Jellie Park Recreation and Sport Centre)で耐震補強や更新工事を行う計画を発表した。センターは2026年4月に一時閉鎖し、同年11月にフィットネス、ジム、夏季プールが再開予定、屋内プールは2027年第1四半期に再開を見込む。工事内容は耐震強化に加え、暖房・空調・プール水ろ過装置の更新、外装張替え、内部改修など多岐にわたり、施設の安全性、エネルギー効率、水質・空気質、外観を改善する。利用者への影響を最小限に抑えるため、閉鎖時期はプール利用が最も多い夏季終了後に設定され、新設されるパラキオレ・レクリエーション&スポーツセンター(Parakiore Recreation and Sport Centre)の開業と連動する。同施設はハイパフォーマンススポーツNZ(HPSNZ)の恒久拠点ともなり、これによりジェリーパークの臨時施設が空く。

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情報提供:Auckland City Council / Christchurch City Council / Wellington City Council

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