冬のハウスプランツ

園芸家が見つけた季節のたより 花と野菜と庭とLIFESTYLE

お部屋の中に少しあるだけで、ぐんと雰囲気の良い空間を作ることができる観葉植物。こちらではハウスプランツ、日本だとインドアプランツと呼ばれて不動の人気を誇っているのはご存知の通り。

さてこれらの植物、春から秋の成長期と、冬の辛抱期で水やり方法は変えているだろうか?元々熱帯地域を原産とする植物たちは、温度がある時期に成長し、冬は寒さに耐えて活動を少し緩めている状況。基本の水やりは、土が乾いたら鉢底から水が出るほどたっぷりあげるのだが、冬はより乾燥気味に育ててあげた方が寒さに耐える。

温室施設には発見がいっぱい!
Rabbit's foot fernを苔玉つりしのぶにアレンジ。
Rabbit’s foot fernを苔玉つりしのぶにアレンジ。夏は屋外、冬は鉢皿に乗せて室内管理。

植物によっては1ヶ月に1回くらいの水やりでも大丈夫だったりする。土を触って湿っていたら水やりは控え、完全に乾いたら鉢底から少し水が出るか出ないかくらいの水やりで十分だ。

でもね、朝晩共に温室くらい暖かい空間で育てている場合は、ガッツリ成長するから、夏と同じ様に育てないとね。それから、あまり活動していないという事は肥料もいらない。ただし、花が咲いているシクラメンや冬咲のベゴニアがあったら、それには定期的に液肥をあげよう。あと、より寒さに弱いコーヒーの木(耐寒温度15度程度)などは、日中は明るい日差しが欲しいけど、窓際に近いと夜冷え込むから、少しだけ窓辺から離してあげるのがおすすめ。この寒い時期に、少し傷んだ見切れ品に手を出すのも少し待って。暖かい環境がない限り復活させるのは難しい。春になり植物たちが芽を伸ばし始めたら、肥料も水も通常運転に。で、見切り品もって…それは私だけ?

Naomiさんとネコ先生
Naomi Goto Garrett
五嶋ガレット直美

日本でガーデンデザイナー、イラストレーターとして活動。
園芸雑誌や新聞へのコラム執筆、デザイナー向け講演も行う。
現在クライストチャーチ近郊に在住。

【ブログ】naomigarden8.com

2023年7月号掲載