ニュージーランドの移民政策の風向きと2025年中旬のポリシーアップデート

ニュージーランドで暮らしたい人へ 留学・就職・永住まで、政府公認アドバイザーがナビゲート! IMMIGRATION

シリーズ案内:
第1回(本記事): 世界的潮流とニュージーランド移民政策の現状、起業家ビザ見直しの兆し
第2回: 賃金基準・学生ビザ変更など2025年中旬の詳細ポリシーアップデート

世界的移民政策の厳格化

陸路や海路での難民・亡命申請者、そして不法移民の増加により、世界的に移民政策は厳格化する流れにあります。

イギリス・米国の移民制限強化と「ビッグ・ビューティフル・ビル」

イギリスでは不法移民の危機が深刻化し、小型ボートによる到着者数は昨年同時期(5月)と比べて42%増加。
米国ではトランプ前大統領がICE(移民税関執行局)の取り締まり強化と、悪名高いメキシコ国境の壁の完成資金を盛り込んだ「ビッグ・ビューティフル・ビル」を法制化しました(※「ビッグ・ビューティフル・ビル」は国境警備・不法移民対策を含む包括的移民法案の俗称です)。

カナダ・オーストラリア・アイルランドの移民政策転換

カナダとオーストラリアは、COVID後の急速な移民増を受け「ゴールデンビザ」を一時停止し、移民急増への抑制政策を採用。
アイルランドも「社会的結束(ソーシャル・コヒージョン)」の課題に直面し、移民や難民の増加への地域反発が顕在化しています。

ニュージーランドの移民政策は例外的に前向き

こうした国際的な移民制限の動きとは対照的に、ニュージーランドは依然として非常に高い移民への受け入れを示しています。
移民に対する国民の受容度も高く、この前向きな姿勢は才能と投資を呼び込む好機となっており、現政権もこのチャンスを積極的に活かそうとしています。

技能移民カテゴリー(SMC)政策緩和の見通し

COVID、国境閉鎖、2021年の永住権ビザの混乱、技能移民カテゴリー(SMC)や就労ビザの見直しにより、ニュージーランドへの移住を敬遠する人が増えました。
現行の厳しい条件下では永住権申請・承認数も急減し、SMCチームには現在、手持ち無沙汰な職員が4人いるとも言われています。

しかし、これは変わらなければなりません。
記録的な人口流出と、1990年代初頭以来の低水準の流入により、来年の経済回復時には再び人手不足からの労働市場のひっ迫が予想されます。
SMC政策の緩和は間もなく行われる見込みで、早急な対応が求められています。

起業家ビザ政策の課題と見直しの兆し

投資家ビザ(Active Investor Plus)は、以前の失敗を経て改革が進み、再び関心と投資を呼び込んでいます。
次に改革の対象として注目されているのが起業家ビザ政策です。

起業家ビザは、投資家ビザの厳格な財務基準を満たさないが、起業家としての経験と意欲を持ち、ニュージーランド経済や国際的なネットワークに有意義な貢献ができる人々に道を開く制度です。
しかし現状は芳しくなく、2025年に入ってからの申請はわずか1件。過去6年間でこのビザにより入国できたのはわずか111件にとどまります。

これは、現行制度の失敗を示しており、移民大臣が任期中に見直しを検討しているという前向きな兆しがあります。
ビザ政策チームは、より実用的で現実的な起業家ビザ制度を策定し、移民に冷たい世界の中でニュージーランドが人材を歓迎する国としての立場を最大限に活かせることが期待されています。

※申請が受理された年と審査完了年が異なる場合があります。

2020年~2025年の起業家就労ビザ申請データ

申請数承認数却下数
2020171912
202116127
2022222212
202322276
202418205
20251113
合計9611145

UVISA
ニュージーランドを拠点とする複数名のニュージーランド政府公認移民アドバイザーから成る会社です。
最初の相談からビザの最終結果が出るまで一貫して国家資格保有者であるアドバイザーが担当します。永住権に繋がる学校選びから、卒業後の就職、起業、投資、移住まで、お客様のニーズに合わせた様々なビザカテゴリーに精通しています。

【営】月曜日から金曜日(祝日を除く)8:30〜17:00
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Tobias Tohill
Director and Licensed Immigration Adviser #201601002

大島芽生
Licensed Immigration Adviser (Provisional) #202400021

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