YHA直営11館閉鎖の衝撃

11月25日、ニュージーランド・ユースホステル協会は、直営する11施設を12月15日をもって閉鎖すると発表した。閉鎖されるYHA施設は、オークランド国際、ロトルア、ウェリントン、クライストチャーチ、レイクテカポ、アオラキ・マウントクック、ワナカ、クイーンズタウン中央および湖畔(2館)、テアナウの計11館だ。それ以外の独立経営のYHA提携館(23施設)は、本件と無関係で営業を継続する。

ニュージーランドのユースホステル協会は1932年5月にカンタベリーで発足した。呼びかけ人はコーラ・ウィルディング女史で、測量技師のアーサー・ドブソン卿が代表となった。最初の直営YHAは、1948年にアーサーズパスに建てられたマウンテンハウス。このYHAは1955年に建て替えられ、現在は独立館となっているため12月15日以降も営業する。

国内の主要都市と人気観光地に展開する直営YHA11館は、立地や設備が良く、ニュージーランドを旅するバックパッカーやバジェット・トラベラーにとって、安心と快適を提供する宿として長年に渡り親しまれてきた。

しかし、新型コロナウイルスのパンデミックによって、外国人旅行者の利用が激減し、国内旅客への転換を図るも感染対策のドミトリー利用制限などによって経営が不採算となっていた。

ホリデーシーズンを前に、この突然の閉鎖発表は、大きな驚きと落胆を持って受けとめられた。

<参照>(英語原文)

RNZ News
https://www.rnz.co.nz/news/national/456524/youth-hostel-association-to-close-its-hostels-after-89-years

YHA NZ
https://www.yha.co.nz/about/our-heritage