新型コロナ対策の新たな枠組み

政府は、ロックダウンに陥ることを避けつつ、ワクチン接種完了者により多くの自由を与える新型コロナウイルス対策の新たな枠組みを発表した。ワクチン2回接種完了率が90%以上になることを前提に「グリーン」「オレンジ」「レッド」の3段階のレベルを設定して、より柔軟なアプローチを可能にする。この認定には、ワクチン接種率のほか、医療機関の受け入れ能力や検査能力、市中感染の状況などが考慮される。

ワクチン接種証明の利用は任意であるが、ワクチン接種完了者のみを顧客とするビジネスは、感染リスクが低い事実が判明している。広範なビジネスや公共サービスは、ワクチン接種完了者をどの警戒レベルでも顧客や利用者として受け入れることができ、また接種完了者のみに限ることが法的に可能になる。

<グリーン>
「グリーン」は、少数の市中感染あり、MIQでの散発的な感染例がある状況。

コンタクト・トレーシングが必要。マスクはフライトで必須、屋内で推奨。ワクチン接種証明が導入されている場合は、飲食、集まり、イベント、スポーツジムなどに制限なし。ワクチン証明を求めない場合は、100人以内の人数制限や1メートル以上の間隔を空けるなどの条件が課される。

<オレンジ>
「オレンジ」は市中感染が増加している状況。

コンタクト・トレーシングが必要。マスクはフライトのほか公共交通機関、タクシー、小売店、公共の場所で必須、その他の場所で推奨。公共施設や小売店は、入場制限と1メートルの間隔確保で営業。教育施設は公衆衛生対策を施して開校。特定の野外イベントのみ可能。行政区の移動制限は実施されない。対象をワクチン接種完了者に限る場合は上記以外の制限がないが、そうでない場合は、飲食は非接触のみ、集まりは50人以下で1メートル間隔、イベントやジムは運営不可となる。

<レッド>
「レッド」市中感染がまん延している状況。

高リスク者の保護や医療システムの防衛が必要。コンタクト・トレーシングが必要。マスクは、フライト、公共交通機関、タクシー、小売店、公共の場所で必須、外出時は常に着用を推奨。公共施設や小売店は、入場制限と1メートルの間隔確保で営業。企業は在宅勤務を奨励。教育施設は公衆衛生対策を施して開校。特定の野外イベントのみ人数を制限して可能。行政区の移動制限が実施される。飲食、集まり、イベント、ジムなどは、対象をワクチン接種完了者に限れば100人以内の人数制限や1メートル以上の間隔を空ける条件の上で営業が可能。そうでない場合は、飲食は非接触のみ、必要な集まりのみで10人以下、イベントやジムは運営不可となる。

<参照>(英語原文)
https://covid19.govt.nz/alert-levels-and-updates/covid-19-protection/