刈った草は取るか敷くか?

園芸家が見つけた季節のたより 花と野菜と庭と LIFESTYLE

新しい年の始まり。ジリジリ照らす太陽と、乾いた大地。私の住むクライストチャーチでは、市内周辺の牧草地や丘は草が枯れて茶色の景色になる。こちらに住んで驚いた事の1つに、草刈りをしない家に対するクレーム内容がある。草ボーボーの家があったら、日本ではヤブ蚊や蛇の発生、アシナガバチが巣を作るのが問題だった。こちらは、ご存知の通り草が燃えて火事になるのを心配する。そしてもう1つ、こちらで園芸講習に参加した時の事、刈った芝をマルチとして残すと乾燥防止プラス栄養になると聞き、これまた驚いた。刈りカスを集めて畑や植え込みのマルチとして使うのは知っていたが、そのまま芝にリユースするのは知らなかった。

夏は芝もだけど、植物に水をやるのは早朝がおすすめ。もし朝が無理なら夜がベターだよ
美しい芝景色
美しい芝景色。植え込みとの境界は常にラインを作るのがキレイに見せるコツ。

(マルチ芝刈り機)なるものもあり、刈った芝をさらに細かくできる刃がついている。日本の造園業界にいた頃、芝を刈ったカスは熊手で掻き取らないと草が蒸れるし、刈りカスを残すなんてプロの仕事じゃないと教わってきた。でも日本(主に関東からそれ以南)で多く使われる芝はそもそも高麗芝など暖地型の芝で、冬は枯れて茶色になる。こちらはトールフェスクなどの西洋芝で冬も青々としている。品種の違いによる手入れの違いがあるかもしれない。ちなみに園芸大国イギリスの芝刈り機メーカーの説明書によると、刈った草が分解しにくい春先と秋は取り除くのがおすすめらしい。ともあれ、私にとっては、園芸カルチャーショック!!これって昔から?それとも最近の潮流?国によって園芸の当たり前も違うのだ。

Naomiさんとネコ先生
Naomi Goto Garrett
五嶋ガレット直美

日本でガーデンデザイナー、イラストレーターとして活動。
園芸雑誌や新聞へのコラム執筆、デザイナー向け講演も行う。
現在クライストチャーチ近郊に在住。

【ブログ】naomigarden8.com

2023年1月号掲載

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