Vol.012 芽キャベツの天ぷら

ニュージーランドの食材で作れる!アオテアロアの恵みレシピ!GOURMET


春先の芽キャベツ Brussels sprouts

春に甘みが増すビタミン豊富な食材

ベルギー原産の芽キャベツ(ブリュッセル・スプラウト)はNZでも秋から冬そして春先の9月まで半年近く目にする冬野菜です。地上から70〜80㎝程に伸びた1本の株に脇芽が結球した芽キャベツが50〜60個ほど鈴なりに実ります。小さいながらビタミン類や食物繊維が豊富なので頻繁に摂り入れたい野菜。出始めの頃は独特のスパイシーさと苦味があり、好き嫌いが分かれるところですが、寒い時期を越えることで辛味が抑えられマイルドな味になります。春の訪れを感じる頃には甘みが増し、ほろ苦さとのバランスが絶妙、残りのシーズン、是非たっぷり愉しんでください。

食感が楽しめる天ぷらを天つゆやお好みの塩で

この時期お勧めなのが天ぷら。油で揚げることで、ほのかな苦さと旨味のバランスが際立ち、春を告げる山菜を思わせるような旨味と風味が広がります。

芽キャベツの中心は熱が通りにくいので、切り込みを入れ予め電子レンジでおおかた加熱しておくことで、揚げ時間を短縮しカラりと彩りよく仕上がります。

衣は、片栗粉とセルフ・ライジング・フラワーを合わせることで、カリッ&サクッという食感が出やすいレシピをご紹介しておりますが、市販のてんぷら粉でも普段お使いの衣でも良いと思います。天つゆはもちろん、ハーブソルト・ゆかり塩・抹茶塩・桜塩など、お好みの塩があればさらに味わいが広がります。

芽キャベツの天ぷら

材料

芽キャベツ(小さめサイズ):200g~250g
打ち粉として片栗粉(Potato Starch Powder):適宜
【衣】
片栗粉(Potato Starch Powder):大さじ3~4
Self Raising Flour:大さじ3~4
塩:3つまみ
冷水:100ml
揚げ油(芽キャベツが隠れるくらいの十分な深さになるように):適宜
天つゆ:適宜
天塩(お好みの塩):適宜

作り方

❶芽キャベツは縦に十字に深く切り込みを入れる(根元を3〜4㎜ほど残す)

❷耐熱皿にのせ、電子レンジで1分半〜2分加熱する。

❸温まり軟らかくなったところで、切り込みを入れた部分を広げながら、ペストリーブラシや刷毛などで、片栗粉を満遍なくまぶし、余計な粉をはらう。

❹片栗粉・Self Raising Flour・塩少々をふるいながら混ぜておき、冷水に加え(粉っぽさが残る程度に)さっくり合わせて衣を作る。

❺芽キャベツの切れ目を広げながら衣にくぐらせ、熱した油の中で2分ほど揚げる(一度にたくさん入れると油の温度が急激に下がるので、3〜4個ずつが良いでしょう)。

❻揚げたてを、天つゆや天塩とともに盛り付ける。

佐々木由美
佐々木由美さん
料理家

ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で12年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。NZの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。宿・ささの木も経営する。

【Web】japanesedinnertable.blog.fc2.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka
【IG】yumi.matcha.wanaka

 2023年9月号掲載