Vol.006 コールラビで和の煮物

ニュージーランドの食材で作れる!アオテアロアの恵みレシピ!GOURMET


コールラビ Kohlrabi

様々な楽しみ方で味わえる素材

地中海沿岸部原産(アブラナ科アブラナ属)のコールラビは、その名の通り、ドイツ語のコール(キャベツ)とラビ(カブ)を合わせたような食感の野菜ですが、ユニークな姿が何とも可愛らしいですね。ビタミンCが豊富で、加熱しても壊れにくい・茹でても流出しにくいという優れた特徴を持っています。薄切りにしてサラダやピクルスでシャキッとした食感を楽しむのも良し、加熱してやんわりとした食感と甘みを堪能するのも良いですね。

サッと炒めたり、コトコト煮込んだり、揚げ物にしても。クセのない味なので合わせる食材や料理が限られず、アイデア次第で和・洋・中といろいろ楽しめます。

根に近い下の方は硬く繊維質が多いので、ここは皮を厚めに剥くようにしましょう。保存する場合は、乾燥と冷気に弱いので、葉野菜と同じように、湿らせた新聞紙やキッチンペーパーに包んで冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。

ほっこりと仕上げる和風な一品

少しずつ秋の気配を感じるこの時期、コールラビを使った優しい味の煮物はいかがでしょうか?マッシュルームやニンジンと煮込んで牛乳又は豆乳を加えて洋風に仕上げるのも美味しいですが、今回は和風でご紹介します。

昆布水(昆布を水に浸けただけ)と椎茸の戻し汁で煮込み、柔らかくなったら鶏ひき肉を加え、調味料で味を整え、水溶き片栗粉でトロリとさせます。鶏ひき肉の代わりにエビを使用したり、水切りした豆腐を崩しながら加えても美味しいです。豚ひき肉を使う場合は、生姜のスライスを1~2枚加えて煮ると良いでしょう。

コールラビの煮物

材料

コールラビ.:400g(直径10~12cmのもの半分にし皮を剥くと330gくらい)
昆布水:だし昆布3gを水250mlに一晩浸けたもの(又は顆粒だし小さじ1/2を水250mlに溶いたものでも)
椎茸戻し汁:干し椎茸2~3枚(5~10g)を水300mlに一晩浸けたもの
鶏ひき肉:150g
砂糖:小さじ2
塩:小さじ1/2
醤油:小さじ1
片栗粉:小さじ2(同量より少し多めの水に溶いておく)

作り方

❶コールラビは厚めに皮を剥き、1~2cmのサイコロ状に切る。

❷昆布水から昆布を、椎茸戻し汁から椎茸を取り出し、両方とも細切りにする。

❸鍋に、昆布水と椎茸戻し汁を合わせて500ml、切った昆布と椎茸、コールラビを入れて火にかけ、沸騰後は中~弱火で5分ほど煮る。

❹砂糖を加え、コールラビが柔らかくなるまで、さらに数分煮る。

❺鶏ひき肉を加え、色が変わったら塩・醤油の順に加える。水溶き片栗粉を回しかけて混ぜ、とろみがついたら完成。

❻オプション:色みと味のアクセントに、刻んだ寿司用ガリとチャイブを散らしました。

佐々木由美
佐々木由美さん
料理家

ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で12年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。NZの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。宿・ささの木も経営する。

【Web】japanesedinnertable.blog.fc2.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka
【IG】yumi.matcha.wanaka

 2023年3月号掲載