【自動車整備士】家族との時間を充実させるため、キャリアを活かせるニュージーランドへ移住を決意 ー 保料さん

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私生活を大切にし、家族との時間を充実させたいと海外生活を考え始めた保料さん。日本で培った自動車整備士のキャリアを活かせるニュージーランドへ移住を決意して英語の勉強を始めた。現在は現地の会社でも頼られる存在に。

永住権も取得しメリハリのある充実した私生活を送っている保料さんに、日本でのキャリアを活かした自動車整備士の仕事やニュージーランドでの生活についてお話を伺った。

Q. ニュージーランドへ来たきっかけは何ですか?

妻がオーストラリアへのワーキングホリデーに行ったのがきっかけです。オンオフがはっきりしていて長期休暇も取りやすい海外で生活することによって家族との時間をもっと充実した物に出来るのでは?と考え始めました。

またニュージーランドでは自動車整備士の場合ビザ取得が比較的スムーズに出来る、とうい事もありニュージーランド移住を考え始め、2018年の1月末にワーキングホリデービザで入国しました。

Q. 現在のお仕事を始める前はどのようなお仕事をされていましたか?

日本では日産自動車販売店の整備士として10年働いていました。

ニュージーランドに来てからは、初めに日本企業の中古車販売店の輸入車検車両の整備、整備士のマネジメントをしていました。

その後別の自動車整備工場の新規立ち上げスタッフとして声をかけていただきました。整備工場の立ち上げの過程で、基本的な整備工場の経営方法、仕組み、売り上げの作り方、お客様とのコミュニケーションの仕方、等々さまざまな経験を積むことができました。その経験から最近では自分自身でも起業したいと考える様になりました。

そして現在では、別の自動車整備工場にて自動車整備士として働いています。ニュージーランドならではの過走行車両(走行距離18万キロ以上)の整備を行なう機会が多く、最近は会社の支援を受けWOF検査員の資格も取得しました。

整備士としてのスキル向上、応用力向上に向けて日々努力しております。

整備中の様子

Q. ニュージーランドでの就職活動はどのように行いましたか?

ニュージーランドに移住する1年ほど前に下見という形で1週間ほど滞在し、その際に日本人整備士のいる自動車販売店の工場を見学する機会がありました。その際にそのまま面接、採用を頂きました。

その後は以前の同僚の紹介で現在の会社に転職してきました。

Q. 現在のお仕事に就くために必要な資格などがあれば教えてください。

ニュージーランドでは自動車整備士資格は必要ありません。整備経験があれば採用される場合もあります。

ただ、Work、Residence visa等を申請する時に資格が有ると有利に働きます。またWOF資格を申請する際にあらかじめ日本の国家資格をNZQAにてNZ資格に変換し、Diploma4以上取得できていればニュージーランドでの現地経験3年のみで申請が可能です。(普通はニュージーランド現地経験5年が必要)

英語に関しては、車の部品名は日本にいた時から英語(カタカナ)で表記されてますので必要な英語レベルは挨拶、基本的な会話が出来れば苦労はしますが、仕事はできます。

妻と移住を決意したとき私の英語力はほぼ0でした。具体的にはハロー、センキューが言えるぐらいでした。でも移住前にコツコツと勉強、英会話のレッスンに通いなんとかカタコトの英語で働けるレベルになりました。

現在はスタッフはもちろんお客様とのやりとりも英語で問題なくやり取りできるレベルになりました。

修理中の様子

Q. 整備士として働くうえで普段から心掛けていることや、やりがいなどあれば教えてください。

日本ではなかなか触れない車種(FORD、HOLDEN、HYUNDAI、KIA等)を整備することができる為、整備士としての経験値が大幅に増えやりがいがあります。また過走行車両が多いため珍しい故障車の修理ができます。

Q. ニュージーランドと日本での働き方の違いなどは感じられますか?

日本と大きな違いは、残業がほとんどないことです。ニュージーランドに来た理由の一つとして、私生活をもっと充実させたい、家族との時間を大切にしたいと言うこともあり、現在の働き方は日本にいた時とは、かなり違い17時には仕事が終わります。

そして日本でストレスを感じていた上下関係が少なく、ほぼストレスフリーで働くことが出来ています。

また驚いたことはお給料が日本で働いていたときと比べて倍以上もらっていることです。できることが増えれば自分から上司に掛け合って昇給するということがニュージーランドでは一般的です。昇給しない=自分の仕事が正当に評価されていないと感じれば他の会社に転職し、転職のたびに給料を上げていくことも可能です。

お給料が増えて、残業がなく(あっても残業代がしっかり支払われる)、プライベートの時間を家族とゆっくり過ごせるので生活にメリハリがあり仕事に意欲的に取り組めています。

家族との時間を大切にしたい

【さいごに】ニュージーランドで整備士として働きたいと考えている方に向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。

まずは現在の仕事をしつつ、基本的な英会話力を身に付けることが大事です。3年~5年以上の経験があれば問題なく即戦力で働けます。そして挑戦したい!と思ったらまずは最初の一歩を踏み出しましょう。日本人整備士はニュージーランドにはあまり居ないですが、殆ど日本からの輸入車ですので、経営者にとっても日本人整備士がいると心強いです。

そして、数年後には僕と一緒に働きましょう!!


自動車整備士 保料 宏明 さん

保料 宏明 さん

自動車短大卒業後2007年から日産カーディーラーで自動車整備士としてスタート。自動車検査員、一級日産整備士資格を取得し、メカニックチーフを経験。2017年頃から移住に興味を持ち始め、英語の勉強を開始。2018年より現地にて働き開始。整備士、整備士責任者(Foreman)、店舗責任者(Management Director)等を経験し、現在ではkiwi会社でWOF検査員+整備士として勤務中。
 
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取材・編集 GekkanNZ