2022年4月号掲載
多民族が共存するニュージーランドでは学生生活も国際色豊かでユニークです。今月は、制服や校則の特徴についてお伝えします。
公立小学校も制服がある
公立、私立を問わずほとんどの学校で小学校から制服が指定されています。制服は新品である必要はなく、兄弟からのお下がりや留学生なら先に帰国する先輩から譲り受けたものを着ることも多いです。日本のように夏服、冬服と分かれておらず、寒くなればポロシャツの上にセーター(ジャージと呼ぶことが多い)を着て防寒対策をします。衣替えという習慣はなく、重ね着をして調整をするのが生活の知恵となっています。制服の柄はストライプやチェックが多いですね。小学生はポロシャツに半ズボンかキュロットまたはワンピース。中学生からブレザーとなり、最高学年のイヤー13になるとなぜか女子のスカート丈がぐんと長くなる学校が多いです。靴はほぼ黒で統一され、夏季はローマンサンダルと呼ばれるストラップ付のサンダルも許可されます。また、この国は紫外線が強いため皮膚がん予防として野外活動の際の帽子着用は徹底しています。公立校ではかばんの指定はなく、各自リュックを用意します。
楽しいマフティ・デー
各学校とも私服で登校してよい、Mufti dayと呼ばれる日が年に何回かあります。この日はチャリティー目的で仮装して登校することもあります。留学生は自分の国の民族衣装で登校することもあるようで、生徒たちの楽しみでもあります。寄付金として、ゴールドコインを持ってきてくださいと言われたら、1ドルか2ドルコインのことになります。
学校の規則は結構厳しい?
海外の学校は日本より自由なのではと思うかもしれませんが、ニュージーランドの学校は意外に厳しいという声も留学生から聞きます。ジュエリーの着用や髪の染色は禁止されており、校則違反の場合は罰則として、ランチタイムに他の生徒との交流禁止、放課後の清掃、「タイムアウト」と呼ばれる教室の外での待機などの措置があります。さらに進むと停学、退学、除籍という罰則になります。体調不良など何らかの事情で遅刻、学校を休む必要がある場合は保護者から学校に連絡すれば問題ありません。留学生が校則違反で罰則を受けることはあまりないと思いますが、規律を守って楽しい学校生活を送っていただきたいものです。
Junko Kobayashi
小林 純子近鉄インターナショナルエクスプレスの留学担当マネージャー。ニュージーランドの現地情報を日本へ発信している。
オセアニア在住歴約25年。
【問い合わせ先】kieakl@kintetsu.com.au