【WEB限定】元NZ航空CAが明かす、ニュージーランド空旅テク 『子連れ旅行術』

元NZ航空CAが明かす、ニュージーランド空旅テクLIFESTYLE

お子さんを連れての長時間飛行機に乗るのは大変と不安な方も多いはず。

一回乗ったら降りられない?
子どもがぐずりそう!
赤ちゃん用のサービスはあるの?
ワンオペでの搭乗が不安・・・

など、飛行機の旅でお子さんと一緒に楽しむ方法を元CA, 自身も子連れ空旅経験豊富な高田あつこが解説。

1:赤ちゃんと空旅術

小さな赤ちゃんと飛行機に乗る際には色々と心配があると思います。少しでも機内での心配を軽減するために事前に準備できることをご紹介します。

離着陸時に泣いた時の対応

気圧の関係で離陸着陸の際には耳が詰まったような感じになることがあります。大人でも耳抜きがうまくできないという人もいますので、赤ちゃんはなおさらです。そんな時は、赤ちゃんにおしゃぶりや母乳、ミルクを与えることで耳抜きができることもあります。離着陸時は座席を立つことができませんので、事前に座席前のポケットに必要なものを入れておくことをお勧めします。また赤ちゃんは泣くことで自ら耳抜きができていることもありますので、泣いてしまっても一時的なことと割り切って泣かせておくことも大切です。

事前に座席指定をしておく

飛行機にはバシネットという赤ちゃん用のベッドを取り付けられる座席がいくつかあります。事前に予約ができるのであれば、多少追加料金がかかっても予約をお勧めします。赤ちゃんは通常大人のお膝の上が座席になります。赤ちゃん用に一席座席を購入しない限り、満席の場合は長時間のフライト中ずっとお膝に抱っこしたままになりますので、かなりの負担になります。

バシネット席予約の際に気をつけていただきたいのは、エアラインや機材によってバシネットを使用できる赤ちゃんの身長や体重が異なるということです。かならず事前にエアラインに直接確認してください。特に乗り継ぎ便がある場合や、コードシェア便などを利用する場合は、それぞれのエアラインに確認する必要がありますのでご注意ください。

その他のサービスが受けられるか確認

赤ちゃん連れの場合、エアラインや空港によって様々なサポートが受けられる場合もありますので、事前に確認しましょう。ベビーカーの機内持ち込みなどもエアラインや機材ごとにルールが異なりますので、利用するエアラインに直接確認することが大切です。

CAに助けを求める

私自身も経験がありますが、赤ちゃんと幼児連れでワンオペの場合など、食事やトイレの際にどうしても一人では対応しきれない場面があります。そんな時は遠慮せずにCAに助けを求めましょう。例えば赤ちゃんと自分がトイレに入っている間CAに幼児を見ていてもらうなど、無理して一人で頑張るのではなくCAに頼ってください。CAの中にはママさんたちもたくさんいますので、喜んで赤ちゃんやお子様の相手をしてくれる人もいますよ。

2:小さなお子様と空旅術

離着陸時に泣いた時の対応

離着陸時に耳抜きができずに辛い思いをする小さなお子様はたくさんいらっしゃいます。今までは大丈夫だったのに今回はなぜか痛がる、ということもよくありますので、飴やガム、飲みのもなどを手に届く場所(座席前のシートポケットか前の座席の下に入る手荷物の中)に入れておくことをお勧めします。また口を大きく開けてあくびをするのも効果的です。

事前に座席指定をしておく

おすすめの席はトイレに近い通路側です。小さなお子様は、急にトイレに行きたくなることがよくあります。食事やドリンクサービス中で通路にカートが出ている場合など、すぐに行きたくても行けない場合もありますので、お座席からトイレが近ければ近いほどアクセスがよくお勧めです。また着陸後すぐに吐き気を催すお子様も多くいらっしゃいます。その場合もトイレが近いと便利です。

その他のサービスが受けられるか確認

エアラインに事前に予約をしておくことでお子様用の機内食を用意してもらうことができます。一度予約をしてその後フライトの日程を変更したり、別の便や他社便に変更したりすると、元々予約していたお子様用のお食事が手配されない場合もありますのでお気をつけください。

3:お子様連れ空旅便利アイテム

機内に持ち込む手荷物に、お気に入りのおもちゃやブランケット、ぬいぐるみなど、普段から愛着を持っているものを持ち込むことをお勧めします。特に夜のフライトの場合は寝るときにいつも使っているものがあると寝付きやすいかもしれません。それ以外に私の経験から、小さなお子様連れの方にお勧めする機内持ち込みアイテムをご紹介します。

おやつ・軽食

機内の食事は事前予約で離乳食やお子様食をリクエストすることができますが、必ずしもそれがお子様のお口に合うとは限りませんし、手違いで搭載されていないということもあります。また遅延や代替着陸などで予定よりも機内で過ごす時間が長引いた場合にも、おやつや軽食があると安心です。

子供用ヘッドフォン

機内に備え付けのヘッドフォンは通常大人用サイズです。せっかくパーソナルモニターのある座席に座っていても、雑音が多くよく聞こえないヘッドフォンではお子様もすぐに飽きてしまいますので、耳にフィットするお子様用ヘッドフォンがあると大変便利です。

タブレット・ゲーム機

エアラインによっては機内のエンターテイメントが課金制だったり、子供用プログラムが豊富でなかったり、そもそもパーソナルスクリーンがない機材もありますので、長時間のフライトにはタブレットやゲーム機があると便利です。

着替え

お子様連れのお客様はほとんどの方がお子様の着替えを手荷物に入れて搭乗されます。しかしご自身(保護者)の着替えを持っている方は少なく、お子様の食べこぼしや嘔吐などで服が汚れても着替えがないという方を多くみてきました。小さくまとめられるご自身の着替えも忘れずに手荷物に入れることをお勧めします。私はいつもシワにならない薄手のワンピースを手荷物に入れています。

抱っこ紐(赤ちゃん)

赤ちゃん連れの方でベビーカーを機内に持ち込む場合でも、抱っこ紐は別にお持ちになることをお勧めします。抱っこ紐はシートベルトの代わりにはなりませんが、シートベルト着用サインが消えている時は座席でも使用できますし、赤ちゃんを抱いたまま機内を歩くこともできます。荷物の出し入れの際なども、両手が空きますので何かと便利です。

JETKIDなどの便利グッズ

お子様用のスーツケース兼座席の延長として足置きに使えるものや、空気を入れて足おきにできるクッション、バシネットに取り付けるカバーなど、様々な便利グッズがありますが、安全規定上、必ずしも機内で使えるわけではありませんので持ち込む前にエアラインに確認する必要があります。乗り継ぎがある場合などは、前の飛行機で使えたのに、なぜ今回は使えないのか、とご立腹される方もいらっしゃいますが、エアラインによってルールが異なりますのでコードシェア便などを利用する場合には、運行機材がどこのエアラインか確認し、そのエアラインに直接確認する必要があります。またルールも時代によって変化していきますので、去年は大丈夫だったけど今年はダメと言われた、ということもありますのでその都度ご確認ください。

小さなお子様連れの飛行機の旅は、普段旅慣れた方でも毎回緊張するものです。私のようにCAとして飛行機やサービスについて熟知している場合でも、毎回子供連れのフライトは数日前からソワソワしておりました。ルールの変更が多い今の時代、少し面倒でも事前に質問事項を書き出して、時間に余裕を持ってエアラインに問い合わせをされることをお勧めいたします。

高田あつこ
高田あつこ
外資系CA面接アドバイザー・キャリアコーチ

東京都出身。ニュージーランド航空でキャビンクルー採用面接官・チームマネージャーとして、また国際線乗務員として、合計13年のキャリアを積む。現在は、外資系エアラインのキャビンクルー志望者、外資系企業や海外就職を希望される方の、履歴書作成と面接準備をサポートするオンラインコースを運営。NZ在住歴22年、二児の母。
【Web】 https://www.atsukotakada.com/
【IG】 https://www.instagram.com/takada_atsuko/
【Youtube】 https://www.youtube.com/channel/UCn5_ZKz6nJXCpB9y0wBpfWQ