車の購入という大きな買い物に失敗しないために、販売店との契約時に注意することは。 

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安全・快適なカーライフを「NZ自動車事情」ニュージーランドで車を運転するときに知っておきたい事情をお届けします。

契約書に明記を

購入の意思が決まったら販売店と契約を交わします。その際、契約書内に保証期間についても明記してもらいましょう。車両や交渉内容によっても保証期間は変わります。後で問題にならないよう記述してもらうことが基本です。

前回お話したように、CGA(消費者保護法)やFTA(公正取引法)違反に伴う不具合がある場合(購入前から存在していた不具合が今になって出てきたが、購入時には説明がなかったなど)は、保険期間が終了した後でも、販売店に問題提起してみてください。

これは過去に発生した事例です。2014年式の2万800キロしか走っていない欧州車の購入後1年が過ぎたころ、エンジンに不具合が発生しました。よくよく調べてみると、車両は以前に冠水し、一度登録を抹消された履歴がありました。購入時に販売店からこの経緯の説明があったかなかったか。言った言わないの争点で、簡易裁判にまで発展してしまいました。結局は返品が認められましたが、ここまでの労力は大変だっただろうと想像します。

対策としては、契約の前に車両の状態や癖をできるだけ細かく把握し、必要であればプレ・パーチェス・インスペクション・サービスを利用すること。契約を交わす際、販売店から説明のあった内容を記録に残しておくこと、保証期間と共に契約書に書いてもらうのも対策です。購入後は、都度のサービス点検も大切です。

クレームと保険

万が一、不具合が発生したけれど販売店が責任を放棄した場合、販売店がモーター・トレード・アソシエーション(MTA)メンバーである場合は、MTAのホームページ上の窓口からご相談ください。(www. mta.org.nz/motorists/mta-mediationservices

購入時に併せて検討されると良いのが、『メカニカル・ブレークダウン・インシュアランス※』です。これは購入後に発生する車両の電気系やエンジン系等の不具合に対応した保険です。最近利用が多くなってきた電気自動車にも対応しています。販売店でも加入できますので、購入時にお問い合わせください。

※Mechanical Breakdown Insurance

miyako murahigashi
Miyako Murahigashi
村東 みやこ

2006年より中古 ・クラシックカー・中古パーツなどの輸出入を行っている。
クライストチャーチより日本全国・ニュージーランド全国に対応。

ニュージーランドクラシック
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2020年8月号掲載