現地校と日本語補習学校の違い

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日中は現地校で過ごす日本語補習学校に通う子どもたち。
日本の学習スタイルとの違いに戸惑う子も。

子ども達の通う現地校と、オークランド日本語補習学校では、違いに驚くことも少なくありません。

まず、現地校では宿題の量が先生によって極端に違います。全く出さない先生もいれば、出し過ぎでしょうという先生もいるようです。また、パソコンを使用しての宿題が出ることもあります。日本語補習学校では、基本的に音読、国語と算数のドリル、そして日記や作文が基本的な宿題です。日本と同様、長期休暇にはまとまった宿題を出していますが、現地校では休暇中の宿題は出ないようで、子ども達は宿題のプリント集を見ると顔を青くします。それでも、家庭での継続的な学習が確かな学力につながりますので、一生懸命取り組んでくれています。

〝勉強=机に向かう〞?

次に学習スタイルですが、現地校では床に座って地べたで字を書いたり、ふかふかソファで読書をしたりと必ずしも机に向かう必要はありません。そのため、きちんと座れる子は日本に比べて少ないです。日本の学校のように身長に合わせて高さを調整できる机やいすを日本語補習学校で使用していないのも原因かもしれませんが、いすの上で正座やあぐらをかいている子や、足を組んで授業を聞く子、ノートを机に対してななめや縦に置いて手首をぐっと曲げて文字を書く子もいます。

日本語補習学校では日本の学校と同じように、いすに座って背筋を伸ばした正しい姿勢で文字を書いたり音読をしたりするよう指導しています。現地校では何も言われないと言う子もいますが、「ここは日本の学校と同じやり方だよ」と話をすると、姿勢を正そうとしています。長くは持ちませんが…。

とはいえ、日本語補習学校もニュージ―ランド流のところがあり、例えば、子ども達は10分休憩中におやつを食べます。習慣がついているため、45分の授業が終わると10分休憩でおやつを食べ、外で遊び、その後また45分授業の後におやつと遊びで、なかなか忙しい10分休憩です。

文武両道ならぬ日本NZ両道の子ども達。どちらの文化も尊重しながら、すくすくと育っていってほしいと思います。

オークランド 日本語補習学校
オークランド日本語補習学校

1972年11月より日本の外務省、文部科学省から認可され、在外教育施設として運営する日本語補修学校。火曜から土曜まで開校。

【所】One Tree Hill College内 421-451 Great South Rd., Penrose, Auckland
【Ph】09-526-4471
【E-mail】ajssnz@gmail.com
【Web】www.ajss.ac.nz



2018年8月号掲載