ビジネスを買うってどう言う事?店舗経営権の購入で気をつけること

ビジネスを買うってどういう事?店舗経営権の購入で気をつけることBUSINESS
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ビジネスを始めたい場合、ビジネス物件を買い取り継続する「Business for sale」という方法があり、ビジネスブローカーを通して店舗経営権の売買ができます。例えばレストランなら売りに出ているレストランビジネスを探し、買い取ることが可能。この場合、買い取るのはあくまでビジネスのみで、細かい継承事項は契約時の諸条件によりますが、新しいビジネスオーナーはビジネスを継続する権利を買い取り、経営中の店舗をそのまま引き継ぐ、もしくは居抜き物件のビジネス継承権を買い取るといったニュアンスになります。

新しいビジネスオーナーは、店舗リースの他に保険や固定資産税等(Outgoings)も負担します。契約前に店舗リース残存期間やリニューアルの権利がどれだけ残っているか、リースレビュー方法等も、きちんと理解しておきましょう。これらの情報は通常、リース契約書(Deed of Lease)に記載されています。NZで住宅を購入する場合には、GST(消費税)込み(inclusive)と考えます。つまり住居を購入する際、さらにGSTを支払う義務は無いという事です。しかし、ビジネス及びコマーシャル物件については外税となり、売り主がGST登録していれば販売価格に「plus GST if any」と表記されます。買い手もGST登録しており、商業目的で購入する場合は、購入時このGSTは相殺されます。

また、その他のビジネス売買の形式として、フランチャイズ購入などがありますが、この場合は、店名を変更できなかったり、食材の仕入れ先が指定されていたり、メニューに至るまで細かなルールが決められていることも。契約条件に依りますが、まずは自分のしたいビジネスを明確にし、契約を進める必要があります。フランチャイズ購入も含めビジネス物件の購入を検討される際は、業務に付随するルールやリース契約の詳細、経営状態等もよく調べ、ご自身の希望やニーズに合っているかで検討しましょう。

余談ですが、ビジネスを購入せず未入居店舗をリースし自分で新しくお店を始める場合には、コマーシャル・リース契約となり、セットアップから自分で行います。「Business for sale」はセットアップの手間を省き、比較的手軽に始められるビジネスチャンスかもしれません。

Hiroko Jenny
イェニー浩子

2016-17年ハーコーツ・セントラル・オークランド支店でセールスNo.1を記録。
現在は同社ミルフォード支店に所属し、東奔西走の日々。

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2019年6月号掲載