NZ人患者が日本で死亡、遺族が診療記録公開を訴え

※7月17日情報更新済み

日本で英語教師として働き暮らすニュージーランド人のケリー・サベージさん(27)が5月17日、心臓発作のため神奈川県大和市内にある大和市立病院で死亡した。入院中、サベージさんを長時間にわたって無理に拘束していた疑いがあるとし、遺族は病院に対して診療記録を公開するよう訴えている。ニュージーランド紙『ヘラルド(Herald)』が伝えた。

サベージさんは精神病を患い、死亡する2週間前から医療法人正史会大和病院に入院。その後病状が悪化し、大和市立病院に搬送されたが心肺停止となり死亡した。心臓発作の原因は静脈に血栓ができて詰まる深部静脈血栓症とされたが、検死解剖の結果では明確な死因を特定できなかったという。遺族はサベージさんに対し無理な長時間の拘束を行い、それが肺塞栓症を引き起こしたのではないかと疑っている。病院側はそれを否定し、食事時間など拘束は適宜解かれていたと伝えた。

サベージさんの母親と兄はヘラルド紙の取材に対し、「精神病患者は病人であり、罪人ではない。今回の死亡例が国際的な関心を集め、日本の拘束措置に対する意識が変化することを願っている」と語った。

サベージさんは日本に渡航する前、ウェリントンの病院でも精神病と診断され、通院していた過去がある。最近はほぼ回復したため兄と日本で一緒に暮らし、英語教師として働きながら日々の生活を楽しく過ごしていたという。しかしサベージさんは今年4月頃から再び妄想的な発言が多くなったり、奇怪な行動が増えてきたりしたため、兄が日本での入院を勧めたという。

ニュージーランドの外務貿易省(Ministry for Foreign Affairs and Trade )は診療記録の公開に向けて、東京の在日本ニュージーランド大使館が遺族に対し支援を行っていることを明らかにした。

http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=11889661

NZ人患者が日本で死亡、遺族が診療記録公開を訴え” への7件のフィードバック

  1. 悲しいニュースです。日本の精神科医療が脱精神病院、地域精神保健へと転換しているのに、この世界のすう勢に反して精神病院への入院中心主義で年々強制入院、隔離・身体拘束が増加し続けている中での死亡事故です。とりわけ、身体拘束はこの10年間に2倍となり、日本の精神科では一日に1万人が身体拘束され、隔離されています。
    2000年以降、精神科救急病棟と急性期治療病棟が増加して、国が強制入院を増加させる政策をとっていることと、日本の精神科医学が精神科救急に対して、行動制限=強制入院、隔離・身体拘束と薬物慮法中心になっていることが、その大きな要因になっています。また、人身の自由を制限する、強制入院、隔離・身体拘束の権限は「精神保健指定医」によるのですが、精神医療審査会に書類提出するだけで99.99%実質チェックがなく認められ、入院者の権利擁護システムが機能しない精神保健福祉法制度であることが、隔離・身体拘束が乱用される背景になっています。
    これは、WHOの精神保健ケア法10原則にも、障害者権利条約にも大きく反することです。
    医療は疾患で苦しむ本人の利益ためにあるのですから、精神科病院への入院中心から、入院者の人権、尊厳を中心とした地域精神保健に転換すべきだと思います。

    この報道では大和市立病院となってますが、それは二次搬送された病院で、元は7月10日、精神病院の医療法人正史会大和病院(やまと)で心肺停止、心肺蘇生後に市立大和病院に搬送、7月17日に死亡とのことです。
    医療法人正史会大和病院
    http://www.yamato-hospital.or.jp/

    1. 搬送部分の記述につきまして、ご指摘をいただきありがとうございます。
      7月17日付けで記事情報の更新を行いました。

  2. 大和市立病院に行ったところ、今回の件については張り紙が貼ってありました。他の市内の病院から、心肺停止した患者さんを救急で受け入れたもので、大変迷惑しているとのことでした。報道は、正しくされるべきであり、間違った内容を安易に掲載するものではないと思います。記者の取材に疑問を感じます。大和市立病院は市民の皆さんに信頼されている地域の基幹病院であり、一市民としてとても心を痛めております。今回の貴社の報道で大変迷惑していると思いますので、しっかりと謝罪し、責任をとるべきだと思います。

    1. コメントをいただき、ありがとうございます。
      7月17日付けで搬送部分に関する情報の更新を行いました。
      今回の記事に関しまして、翻訳部分に誤りがあったことをお詫び申し上げます。

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