オーロラ写真家・中村 太一さん

南半球のオーロラ、サザンライツ(オーロラ・オーストラリスとも呼ばれる)を間近で見たいという願いを叶えるため、オーロラ・天体観測ファンたちが、南半球初のオーロラフライトを自ら企画。企画の発案者で、オタゴ博物館の館長を務めるイアン・グリフィン氏がソーシャルメディアで興味の度合いをはかったところ、多大な反響があったため旅行会社と提携。ニュージーランド航空とチャーター便の交渉を開始して、ダニーデン空港にも運営時間の特例を作ってもらい、南極大陸に近い南緯65度へと向かうオーロラ遊泳飛行が2017年3月23日(木)の一便限りとして実現した。これは世界発のサザンライツツアーであり、募集人数は約130人。エコノミー2席で3,950ドル、ビジネス2席で8,500ドルと決して安くはない料金だったが、チケットは数週間で完売したという。

今回、同ツアーに参加したニュージーランド・ダニーデン在住の日本人で、オーロラ写真家として活動する中村太一さんに、サザンライツを見た時の感想や、サザンライツの魅力などについて語ってもらった。

Q:今回のオーロラフライトに参加しようと思った理由は何ですか?

オーロラをより間近で見られるからでした。実はここ数年、オーロラが出るたび観測に来ているのですが、さらに近いところでという気持ちは常々持っていました。地上からの場合、曇ったりするとオーロラが見えないのですが、もし雲の上にいれば見えたはず、という経験が多かったのと、オーロラが見えるポイントまで行って遊覧できるところに魅力を感じました。また、友人と企画した自分たちの願いを叶えるフライトだったため、参加しないという選択肢もありませんでした。

Q:北半球と南半球のオーロラに違いはあるのですか?

南半球のオーロラは横からの姿が観測できるというのが大きな特徴です。断面の層を観測できたり、オーロラの端の方でしか見られないサブオーロラと呼ばれる珍しい現象も観測できたりします。また、オーロラの勢いが増した時、水平線の向こうからどんどん迫ってくるような、ダイナミックな臨場感を味わえるのは、南半球ならではの醍醐味です。

実際の飛行ルート(Googleマップより)

Q:実際にツアーに参加していかがでしたか?

オーロラは、離陸してから1時間ほどで見えてきて、想像以上に迫力がありました。予想していた以上に長い時間オーロラを観測でき、とにかく感動しました。その中に飛び込むとオーロラは機体に寄り添うようにずっと様相を変化させ続けていました。時には反射したオーロラの光で機体は取り囲まれ、まるでオーロラに飲み込まれているかのようでした。他の乗客は窓の外の景色を楽しみながらワインを味わったり、写真を撮ったり、友人と会話したり、持ってきた音楽を聞いたり、それぞれの楽しみ方で時間を過ごしていました。

Q:同ツアーは一便限りでしたが、再び開催される可能性はあるのでしょうか。

反響があまりにも良かったため、実は今後の計画も浮上しています。企画の成功直後は夢物語が現実となった実感を関係者一同楽しんでいましたが、 採算が取れることを協力してくれた旅行会社も確信したようで、来年もう一度行うこともあり得るかと思います。もし実現するなら、初回の経験をもとにした、更なる進化に期待が高まります。

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